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キューバ、感染症対策と経済活動の再開

 今回の記事は5月18日投稿の「キューバ、感染症と国際連帯」の続編になります。
 まずここに至るまでの感染症状況について概観した上で、医療面での感染症対策において、キューバに特徴的な対策とはどのようなものであったのかについて振り返ってみたいと思います。さらにすでに始まっている経済活動の再開へ向けた動きがどう進められようとしているのかにも少し触れておきます。

(1)感染状況

 公共保健省のデータより(6月24日まで)
・累積感染者数(陽性者数) 2321人

・入院者数 155人(以下、内訳)
 ①感染が疑われる患者の入院者数 85人
 ②感染が確認された入院者数 63人(そのうち、症状が安定62人 重体0人 危篤1人)
 ③診療監察での入院者数 7人

・自宅での隔離監察者数 170人
・累積退院者数 2171人
・国外へ搬送した患者 2人(米国1名、カナダ1名)
・死者数 85人
・致死率 3.66%
・PCR検査数 15万9571件 陽性率1.5%
・人口10万人あたりの感染者数 20.5 (キューバの人口1132万人)
・累積感染者のうち、1255人が無症状感染者。また、感染源が不明な人数は101人
・県別の感染者数:多い順にハバナ(1282人)、続いてビジャ・クララ(219人)、マタンサス(205人)