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人工妊娠中絶合法化への動き

 困難な状況の下にありながらも、ラテンアメリカでは、人工妊娠中絶の合法化へ向けた動きが広がっています。刑事罰に問われることなく人工妊娠中絶が認められるようになったアルゼンチン(2020年末)や、一部の州ではあるものの合法化が認められるようになっているメキシコに続いて、コロンビアとチリでも合法化へ向けて進んでいます。

 今回は、スペインの「エル・パイス」紙の特集記事(2021年10月24日付電子版)を参照しながら、この地域での現状について触れてみたいと思います(メキシコの詳しい動向については、第41回配信記事をご覧ください)。

(1)ラテンアメリカで広がる「緑の波」

 人工妊娠中絶の合法化を求める女性たちの運動(緑の波:シンボルとして緑のバンダナ、スカーフを着用)がラテンアメリカ全体に広がりつつ、着実に成果を勝ち取っています。