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	<title>アジェンダ・プロジェクト</title>
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	<description>社会問題を考える総合雑誌</description>
	<lastBuildDate>Sun, 22 Mar 2026 01:57:37 +0000</lastBuildDate>
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	<title>アジェンダ・プロジェクト</title>
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		<title>キューバ　米国の圧力と経済社会の苦境</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2026/03/22/10/43/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 22 Mar 2026 01:43:07 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>今回の記事は、『アジェンダ』92号（2026年春号）所収の拙稿「米国による「力の支配」を許さない─ベネズエラへの軍事侵攻とキューバへの圧力強化」、本サイト第99回記事「圧力を強めるトランプ政権と緊急対策の実施」（2026 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>今回の記事は、『アジェンダ』92号（2026年春号）所収の拙稿「米国による「力の支配」を許さない─ベネズエラへの軍事侵攻とキューバへの圧力強化」、本サイト第99回記事「圧力を強めるトランプ政権と緊急対策の実施」（2026年2月27日付）の続きとなるものです。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）2月以降の主な出来事</p>



<p>①　2月25日　キューバ島中部ビジャ・クララ県の北側沿岸沖で、領海内に侵入した米国の高速艇（フロリダ州で登録）と巡視艇に乗ったキューバ国境警備隊（5名）の間で銃撃戦が発生。</p>



<p>キューバ当局（内務省）の発表によると、ビジャ・クララ県のカヨ・ファルコネス付近の沖（領海内）で、高速艇の乗組員（10名）が、約1万3000発の弾薬、ライフル銃13丁、拳銃11丁を所持してキューバへの侵入を試みたと報告されています。</p>



<p>また高速艇の乗組員が発砲したことから銃撃戦となり、乗組員のうち4名が死亡、残りの6名はキューバ当局に拘束されました（治療を受けるが、3月4日に1名が死亡したと報告）。キューバ側では警備隊の指揮官が負傷しました。</p>



<p>その後の調べによると、高速艇の侵入は「テロ目的」であったこと、乗組員10名は全員、米国在住のキューバ人であったことが報告されています。このうち2名はキューバで指名手配されていた人物であることが確認されています。米国政府は情報を確認しているとしつつ、今回の件に対する米国政府の関与については否定するコメントを出しています。</p>



<p>この事件に関して、キューバのディアス＝カネル大統領は、米国の捜査当局と協力しており、米連邦捜査局（FBI）のチームが詳しい捜査のために近くキューバに派遣される予定であることを明らかにしています。</p>



<p>②　3月12日　囚人51人を釈放することを発表。</p>



<p>12日夜、キューバ外務省が、「キューバ国家とバチカンの間の善意と緊密で円滑な関係に基づき、（略）近日中に、懲役刑を宣告された51人を釈放することを決定した」との声明を発表しました。</p>



<p>釈放される受刑者の氏名や刑を受けた罪状などについての詳細は報告されていませんが、全員が「刑期の相当部分を服役」し、「刑務所内で善行を維持してきた」と述べています。釈放自体は国内の制度に則ったものであり（過去にも行われている）、「主権に基づく決定」としています。</p>



<p>これに対して、アムネスティ・インターナショナルは、今回の釈放対象の中に「政治的な理由で自由を奪われた人々」が含まれるかどうかなど、明確な説明がないことを批判的に指摘しています。</p>



<p>③　3月13日　ディアス＝カネル大統領の記者会見が行われる。</p>



<p>ディアス＝カネル大統領は、現在のキューバが直面しているエネルギー危機（燃料・電力不足）を解決するために、米国政府と協議を始めたことを明らかにしました。同大統領は「対話を通じて、両国間の相違に対する解決策を見い出すことを目的としている」と説明しています。</p>



<p>協議については、ラウル・カストロ元国家評議会議長、共産党・政府の高官らとともにディアス＝カネル大統領が主導したと述べています。協議の具体的な内容や米国側の代表団などについての詳細は明らかにされていません。</p>



<p>同じ会見の中で大統領は、キューバのエネルギー供給の解決が最優先事項だと述べました。エネルギー供給の問題は、今年の米国によるベネズエラへの軍事侵攻以前から続いてきた問題ですが、侵攻以降事態がより深刻化しています。</p>



<p>大統領の説明では、米国政府の禁輸措置により、過去3か月の間、石油の受け取りが一切行われていないと述べています。同国に必要な原油量のうち、40％は国産で賄っており、その燃料を使って発電を行っているが、それだけでは国内需要を賄うには不十分だとしています。</p>



<p>さらに電力不足に関しては、現在の発電設備が老朽化していることも影響しており、ここ数週間で深刻な停電が全国で発生していること、その影響は各家庭のみならず、基幹産業である観光業にも大きなダメージを与えているとしています（報道によると、停電は10時間以上に及ぶ場合もあります）。</p>



<p>④　3月13日夜　キューバのモロン市で、抗議行動が発生。</p>



<p>内務省の発表によると、13日（金）から14日（土）にかけての夜間に、キューバ中部に位置するシエゴ・デ・アビラ県のモロン市において、集まった人々が市の共産党本部の事務所を破壊し、5人が逮捕されたと報じられました。</p>



<p>キューバでは全国的に長時間に及ぶ停電が頻発しており、こうした状況が改善されないことに対する国民の不満が強まって、たびたび抗議行動が起こっています。</p>



<p>先のディアス＝カネル大統領の記者会見でも説明されているように、米国のベネズエラへの軍事侵攻とその後のベネズエラ産原油の輸出停止措置、さらに原油供給国であったメキシコへの関税圧力の強化によって、キューバへの原油供給が事実上断たれている中で、2月以降、キューバ政府は緊急措置を余儀なくされています（燃料の配給制や計画停電など）。</p>



<p>その結果、市民生活に大きな悪影響が出ています。その影響は停電だけでなく、病院の救急医療サービスの制限や公共交通機関の一部停止、さらにはゴミ収集もままならない事態になるなど、多岐に及んでいます。</p>



<p>今回事件が発生したモロン市のあるシエゴ・デ・アビラ県の新聞である「インバソール」紙によると、この日（3月13日）のデモについて、「当初は平和的に始まったものが、地元当局とのやり取りを経て、市党委員会の本部に対する破壊行為へと発展した」、「少数のグループが建物の入り口に石を投げつけ、受付エリアの家具を使って路上に火をつけた」と報じています。</p>



<p>その他にも、薬局や商業施設が投石などの被害を受けたことなどが報じられています（但し具体的にどのような被害があったか詳細が報じられていないことへの批判的意見や、単に経済的な不満の表明だけでなく、政府を批判する政治的な意見の表明ともあったとの声も出ています）。また当時の様子についてはSNSを通じて画像や動画として拡散されました。</p>



<p>今回の事態に対して、ディアス＝カネル大統領は、SNSを通じて「不満は理解できる」、「苦情や要求は正当なものだ」と認めたものの、同時に「（要求の申し立ては）公共の秩序を尊重して行うこと」、「安全を脅かす暴力行為や破壊行為は（略）容認できない」と批判しました。</p>



<p>今回の事態以外にも、夜間に人々が集まって路上や自宅で鍋やフライパンを叩いて抗議する行動が発生しています。ハバナ大学でも学生たちが学業にも影響が出ていることに抗議して座り込むなどの行動が起こっています。</p>



<p>⑤　3月16日　全国で停電が発生。</p>



<p>キューバ電力公社（UNE）は、16日、「全国電力システムが完全停止に見舞われた」と発表しました。完全停電は過去1年半で6回目を数え、米国による原油輸入が阻止されてからの完全停電は初めてと報道されています。</p>



<p>この時点では完全停電の原因や、復旧期間などの詳細については言及がありませんでした。監督官庁であるエネルギー・鉱山省は、「復旧手順が発動された」と述べるにとどめており、いくつかの火力発電所に問題があった可能性については認めていませんでした。</p>



<p>国営テレビの報道によると、停電が発生したのは現地時間の午後1時40分とのことでした。その後の報告として電力公社は「送電停止まで稼働していた火力発電所の損傷は報告されていない」と伝えています。</p>



<p>キューバは慢性的な電力不足と頻繁な停電に悩まされ続けています。3月4日にも全国の3分の2に及ぶ大規模停電が発生しています。電力不足については、設備のトラブルによる停電のほかに、米国政府の原油の禁輸措置によって、2月から「計画停電」という緊急措置を取らざるを得なくなっています。</p>



<p>現在、キューバは発電用エンジンに必要なディーゼル燃料や重油をほとんど入手できない状況にあると報道されています。そのため、分散型発電設備（ディーゼルエンジンや重油エンジンを使用）については1月から停止状態にあることが報告されています。</p>



<p>電力供給の問題については、発電設備を動かすための燃料の不足だけでなく、発電設備のほとんどが数十年前のもの（旧ソ連製）であり、設備老朽化や部品の不足、さらには技術者も不足していることでメンテナンスが十分に行われていないという構造的問題を抱えています。そのため頻繁に稼働停止が起こっているのが現状です。</p>



<p>キューバにある16基の火力発電所のうち、9基が故障またはメンテナンス作業のためにこの日（13日）には稼働しておらず、トラブルが発生しなくても、当初の予想では電力需要のピーク時で62％が供給されないと見られていました。</p>



<p>今回の全面停止については、「全国電力系統の完全遮断」によるものと電力公社が述べているように、燃料不足によるというよりも（燃料としては主に国産の石油が使用されているため）、基本的には老朽化した設備に対する投資不足の結果と見られています。</p>



<p>このため、キューバのエネルギー問題は、この部門への新規投資の不足と米国による経済封鎖という複合的な要因によるものであると専門家は見ています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）　米国・トランプ大統領の反応</p>



<p>トランプ大統領は、ベネズエラへの軍事侵攻以降、事あるごとにキューバの「体制転換」を促す発言を繰り返してきました。その中でキューバ側と対話を行っているとも述べてきました。キューバ政府は当初これを否定していましたが、13日の記者会見でキューバのディアス＝カネル大統領が米国と協議を始めたことを認めました。</p>



<p>それから数日後の16日、トランプ大統領は、記者の質問に応える形で、「私はキューバを掌握する栄誉を得ることになるだろう」と述べました。さらに、「解放するにせよ、奪うにせよ、はっきり言って、どうにでもできると私は思っている。今や、非常に弱体化した国家だ」とまで述べています。</p>



<p>自らが行っている行為（経済封鎖）を棚に上げて、このような相手を見下した、植民地主義的な発言は到底許されるものではないと思います。</p>



<p>今年に入って以降、ベネズエラ・キューバに対する圧力を強めるだけでなく、イスラエルとともにイランへの軍事行動を繰り広げるなど、トランプ大統領の言動は、世界の平和を掘り崩すものでしかなく、その無法ぶりは目に余るものがあります。一刻も早くこの圧力をやめさせる必要があります。</p>



<p>2026年3月22日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2026アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2026/03/22/10/43/">キューバ　米国の圧力と経済社会の苦境</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>キューバ　圧力を強めるトランプ政権と緊急対策の実施</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2026/02/27/22/14/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 27 Feb 2026 13:14:33 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>2月6日（金）、キューバ政府は、必要不可欠なサービスの継続を保証するための全般的な緊急措置（エネルギー、交通、教育、医療、労働など）を講じると発表しました。これは、米国のトランプ政権が今年に入ってからさらに強めている圧力 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>2月6日（金）、キューバ政府は、必要不可欠なサービスの継続を保証するための全般的な緊急措置（エネルギー、交通、教育、医療、労働など）を講じると発表しました。これは、米国のトランプ政権が今年に入ってからさらに強めている圧力に対処するものです。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）トランプ政権による圧力強化</p>



<p>トランプ大統領による圧力の強化は、まず1月3日に実行されたベネズエラへの軍事侵攻とそれによるキューバへの原油供給の停止でした。トランプ大統領は1月11日に「キューバには石油も資金も一切供給しない。ゼロだ」「キューバには手遅れになる前に取引を強く勧める」と自身のSNSに投稿しました。</p>



<p>さらに1月29日には、キューバに石油を供給する国からの輸入品に追加関税を課すための大統領令に署名しました。この時、米国政府は、キューバが米国の国家安全保障と外交政策にとって「異例かつ並外れた」脅威であると一方的に決めつけています。</p>



<p>この措置により、ベネズエラとともに原油供給を行っていたメキシコがキューバ向けの原油供給を停止したことを明らかにしました（2月3日）。メキシコ政府は代わりに食料などの生活物資の援助を行うとしました。</p>



<p>その後、12日にメキシコ海軍の船2隻が、食料や個人衛生用品など約800トンの物資を積んでハバナに到着しました。数日中にさらに1500トンの粉ミルクと豆類を送る予定となっています。</p>



<p>こうした圧力強化に対して、キューバのディアス＝カネル大統領が、2月5日、現在の困難な状況と今後に関しての質問に答える記者会見を行いました（全国で生中継）。</p>



<p>その中で、トランプ大統領の措置をキューバに対する「最大限の圧力」政策であると指摘、米国政府の言う「キューバ崩壊論」を批判しつつも、「米国と対話する用意がある」と述べました。また「深刻な燃料不足に対処する」計画を政府が準備していることも明らかにしました。</p>



<p>トランプ政権によるキューバへの圧力強化に対する国外からの批判についてですが、例えば、チリのボリッチ大統領が次のようなコメントを発表しています。</p>



<p>「米国がキューバに対して課し、ここ数週間で強化してきた封鎖は犯罪であり、国民全体の人権に対する侵害である。キューバとの間に意見の相違があることは承知の上だが、罪のない子どもたちや市民に危害を加えることを正当化するものは何もない」（2月12日、自らのXに投稿）。</p>



<p>チリ政府は、ユニセフを通じてキューバに100万ドルの人道支援を行うと発表しました（2月13日）。但しボリッチ大統領自身は、トランプ政権の圧力（米国による長年の経済封鎖）に対してだけ批判したのではなく、キューバの体制についても「独裁政治」（「一党制であり、表現の自由がない」）であるとして批判的な考えを明らかにしています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）キューバ政府の緊急措置</p>



<p>キューバのディアス＝カネル大統領が会見を行った翌日（2月6日）に、政府から全般的な緊急措置が講じられることについての発表がありました（措置の実施は翌週から）。</p>



<p>この措置については、6日に行われた閣僚評議会で承認されたのち、テレビなどの各種メディアを通じて内容が説明されました。その中で、ペレス＝オリバ・フラガ第一副首相兼外国貿易・外国投資大臣は、今回の措置の目的は「国民のための基本的サービスを守り、確保すること」にあると強調しました。</p>



<p>実施される具体的な措置としては、燃料販売の制限（配給制）、県間の長距離バスと鉄道の運行削減、ホテルの一部閉鎖、公共部門（公共機関や国営企業）の週4日勤務（月曜日から木曜日）への短縮、テレワークの実施などが含まれています。</p>



<p>空の分野では、当面2月10日から3月11日までの間、ホセ・マルティ空港（ハバナ）を含むキューバ国内9つの国際空港すべてにおいて商業便への燃料供給が一時停止されるとしています。運行する場合は往復分の燃料をあらかじめ積んでおくか、別の場所で給油する必要があります。</p>



<p>キューバへの観光客の主な2つの供給先であるカナダとロシアの航空会社は、それまでにキューバに足止めされている自国民を出国させた後は、ハバナ行きのフライトを一時的に停止する措置をとることを決めました。</p>



<p>また、キューバにおけるスペインのホテルチェーンであるメリア社は、キューバにあるホテル30軒のうち3軒を閉鎖し、設備が充実して稼働率の高いホテルに観光客を集中させることを発表しました。</p>



<p>これらにより、今後の観光客の激減が予想されており、国の主な外貨収入源である観光業にとって大きな痛手となります。</p>



<p>エネルギーの分野では、太陽光など再生可能エネルギーへの投資を継続し、エネルギーの生産量を増やすとしています。</p>



<p>教育分野では、授業時間の短縮、大学ではハイブリッド学習（オンラインと対面の併用）が実施されます。</p>



<p>医療分野では、病院は原則として緊急手術のみの対応となり、職員の削減、医療機関に近い住民への対応を優先する（移動と燃料節約のため）など、大きな影響が出ています。</p>



<p>19日（木）には、ミランダ保健相が、手術を延期せざるを得なくなっている状況について報告しています。キューバ保健省は、緊急および急患の治療の場合の救急車搬送が限られていると報じています。</p>



<p>ペレス＝オリバ・フラガ副首相は説明の中で、「既存の燃料供給は、国民のための必要不可欠なサービスの保護と、不可欠な経済活動に充てられている」と述べています。</p>



<p>キューバ革命以降、60年以上にわたり米国政府による経済封鎖下にあるキューバは、1991年のソ連崩壊時以来の深刻な経済危機に陥っていると言われています。海外の報道を見ると、深刻な燃料不足とエネルギー危機の中で家庭では炭と薪を使って調理している状況にあることなどが報じられています。</p>



<p>「我々は困難な時代を生き抜くことになるとわかっている」と、ディアス＝カネル大統領は、2月5日に行われた記者会見の中で述べました。</p>



<p class="has-medium-font-size">（３）その後の動き</p>



<p>2月20日、米国の連邦最高裁判所が、国際緊急経済権限法（IEEPA）に基づいて大統領が関税を課すことはできないとの判決を下しました。この違憲判決を受けてトランプ大統領は、IEEPAに基づいた関税の徴収を終了する大統領令に署名しました（2月24日より停止）。</p>



<p>これにより、キューバに石油を供給する国からの輸入品に追加関税を課すとした1月29日の大統領令は事実上無効となりました。</p>



<p>しかしトランプ政権が、キューバを「異例かつ並外れた」脅威であると一方的に決めつけた「国家非常事態」宣言は撤回されていないため、新たな措置の可能性が残っているとの報道もあります。</p>



<p>さらに2月25日、米国財務省は、ベネズエラ産原油と派生品のキューバへの販売について一定の条件付きながらこれを認める決定を行いました。今回の措置は、キューバ政府に関係しない、同島での商業的および人道的使用のための輸出を含む「キューバ国民を支援する」取引を許可するものとしています。</p>



<p>キューバに販売するにはライセンスの申請と承認が必要です（認められれば、制裁の対象外となる）。その条件として、売却代金を米国政府が管理する口座に入金するなど、販売・取引に課せられたいくつかの制限を遵守する必要があります。申請する企業は米国以外の企業も可能としています。</p>



<p>一部緩和されたとは言え、あくまでも米国主導の措置であり、それに従わなければならないことには変わりがありません。今まで以上に国際社会が強く働きかけ、トランプ政権の圧力強化を一刻も早くやめさせる必要があります。今後とも事態を注視していきたいと思います。</p>



<p>2026年2月27日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2026アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2026/02/27/22/14/">キューバ　圧力を強めるトランプ政権と緊急対策の実施</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>ベネズエラ　米国の軍事侵略に対する中南米地域の反応</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2026/01/06/23/19/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Tue, 06 Jan 2026 14:19:14 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>前回の記事で載せられなかった中南米地域の反応についてまとめておきます。 ①コロンビア 「コロンビア共和国政府は、ベネズエラ・ボリバル共和国でここ数時間の間に記録された爆発と異常な航空活動の報告、およびそれに伴う同地域の緊 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>前回の記事で載せられなかった中南米地域の反応についてまとめておきます。</p>



<p>①コロンビア</p>



<p>「コロンビア共和国政府は、ベネズエラ・ボリバル共和国でここ数時間の間に記録された爆発と異常な航空活動の報告、およびそれに伴う同地域の緊張の高まりを深い懸念をもって注視している」とコロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、攻撃があった直後にSNSに投稿しました。</p>



<p>さらに以下のようにコメントしました。</p>



<p>「コロンビアは地域の平和維持を志向する立場をとっており、緊張緩和を緊急に呼びかけるとともに、関係各国に対し、対立を深める行動を控え、対話と外交ルートを優先するよう求める。」</p>



<p>「コロンビア政府は、状況を悪化させたり、民間人を危険にさらす恐れのある、いかなる一方的な軍事行動も拒否する。」</p>



<p>「コロンビア共和国は、いかなる形態の武力衝突よりも、平和、国際法の尊重、生命と人間の尊厳の保護が優先されなければならないという信念を改めて表明する。」</p>



<p>②キューバ</p>



<p>キューバのミゲル・ディアス＝カネル大統領は、「キューバは、これらの行為を国家テロ行為、平和地帯である『我らのアメリカ』に対する犯罪的攻撃、独立・尊厳・団結の象徴である国家の主権侵害、そして国際法に対する容認できない攻撃であると宣告し、非難する」と述べました。</p>



<p>またキューバ政府は声明の中で以下のように主張しました。</p>



<p>「これは、モンロー主義に根ざした『我らのアメリカ』に対する米国の覇権主義的野望を復活させ、ベネズエラとその地域の天然資源への無制限のアクセスと支配権を獲得することを目的とした、支配を目的とした露骨な帝国主義的かつファシスト的な侵略行為である。また、ラテンアメリカ・カリブ海諸国の政府を脅迫し、従属させることも狙っている。」</p>



<p>「キューバ革命政府は、世界のすべての政府、議会、社会運動、国民に対し、ベネズエラに対する米国の軍事侵略を非難し、国際平和と安全を脅かし、世界、特にラテンアメリカとカリブ海地域において米国帝国主義による新たな支配原理を押し付けようとするこの国家テロ行為に立ち向かうことを呼びかける。」</p>



<p>③チリ</p>



<p>チリのガブリエル・ボリッチ大統領は、「ベネズエラの危機は暴力や外国の干渉ではなく、対話と多国間主義の支援を通じて解決されなければならない」こと、「チリは武力行使の禁止、不介入、国際紛争の平和的解決、国家の領土保全といった国際法の基本原則の遵守を再確認する」と訴えました。</p>



<p>④メキシコ</p>



<p>メキシコのクラウディア・シャインバウム大統領は、国連憲章第2条を引用し、「この組織の加盟国は、国際関係において、いかなる国の領土保全や政治的独立に対する武力による威嚇や武力の行使も、また、国際連合の目的と矛盾するいかなる他の方法による武力の行使も慎まなければならない」と述べました。</p>



<p>⑤ブラジル</p>



<p>ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は、「ベネズエラ領内での爆撃と大統領の拘束は容認できない一線を越えている」とし、「これらの行為はベネズエラの主権に対する非常に重大な侮辱であり、国際社会全体にとってもう一つの極めて危険な前例となる」と発言しました。</p>



<p>また「国際法に著しく違反して諸国を攻撃することは、暴力、混乱、不安定の世界への第一歩である」とし、米国の行動は「ラテンアメリカとカリブ海諸国の政治への介入の最悪の瞬間を思い起こさせ、この地域の平和地帯としての維持を脅かすものだ」と述べています。</p>



<p>⑥アルゼンチン</p>



<p>これらの反応とは対照的に、トランプ大統領の同盟者であるアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、「自由は前進する。自由万歳」とXに投稿し、事実上米国の軍事侵攻を支持するコメントを発しました。</p>



<p>⑦スペイン、ブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ウルグアイの6カ国による共同声明</p>



<p>4日、上記6か国が連名で米国のベネズエラへの軍事攻撃を非難する共同声明を発表しました。</p>



<p>１．我々は、ベネズエラ領土において一方的に行われた軍事行動に対し、深い懸念と非難を表明する。これらの行動は、国際法の基本原則、特に国連憲章に定められた武力行使及び武力による威嚇の禁止、並びに国家の主権及び領土保全の尊重に違反するものである。これらの行動は、平和と地域の安全保障にとって極めて危険な前例となり、民間人を危険にさらすものである。</p>



<p>２．ベネズエラ情勢は、外部からの干渉なしに、国際法に基づき、対話と交渉、そしてベネズエラ国民のあらゆる意思の尊重を通じた平和的手段のみによって解決されなければならないことを我々は改めて強調する。ベネズエラ国民主導の包摂的な政治プロセスのみが、人間の尊厳を尊重する民主的で持続可能な解決につながることを改めて確認する。</p>



<p>３．我々は、ラテンアメリカ・カリブ海地域が相互尊重、紛争の平和的解決、そして不介入の上に築かれた平和地帯であることを再確認するとともに、地域の安定を脅かすいかなる行動に対しても、政治的相違を超えた地域の結束を呼びかける。同様に、国連事務総長と関係する多国間機関の加盟国に対し、緊張緩和と地域平和の維持に貢献するために尽力するよう強く求める。</p>



<p>４．我々は、国際法に反し、地域の政治的、経済的、社会的安定を脅かす、天然資源や戦略的資源に対する政府による管理、運営、または外部からの不当な取得を企てるいかなる試みに対しても懸念を表明する。</p>



<p>最後に、ベネズエラ側の被害や政府の対応などについて触れておきます。</p>



<p>今回の攻撃による負傷者・死者についてですが、ベネズエラのウラジミール・パドリーノ・ロペス国防相が、マドゥーロ大統領を警護していたボディーガードの大半が米軍によって「殺害された」ことを報告していますが、それ以外の詳細は明らかにされていません。</p>



<p>これとは別にキューバ政府が、ベネズエラ側の要請に従って協力・防衛任務を遂行していた「キューバ人32名が戦闘中に命を落とした」ことを明らかにしています。</p>



<p>次にベネズエラ政府の動きですが、マドゥーロ大統領に代わり、大統領代行を担うことになったデルシー・ロドリゲス氏が初めての閣僚会議を行い、その後、以下の内容の「ベネズエラから世界と米国へのメッセージ」を公表しました。</p>



<p>ベネズエラは平和と平和的共存をその使命としていることを再確認する。我が国は、尊重と国際協力の環境下で、外部からの脅威を受けることなく生きることを望んでいる。全世界の平和は、第一に各国の平和を保障することによって築かれると信じている。</p>



<p>我々は、米国とベネズエラ、そしてベネズエラと地域諸国との間で、主権の平等と不干渉に基づき、バランスのとれた敬意ある国際関係を築くことを最優先事項と考えている。これらの原則は、我々が世界各国と外交を行う上での指針となってきた。</p>



<p>我々は米国政府に対し、国際法の枠組みの中で共通の発展を目指し、永続的なコミュニティの共存を強化するための協力計画に共同で取り組むよう呼びかける。</p>



<p>ドナルド・トランプ大統領：我が国民と我々の地域は、戦争ではなく平和と対話に値する。これはニコラス・マドゥーロ大統領が常に説いてきたことであり、今、すべてのベネズエラ国民が呼びかけていることでもある。これこそが私が信じるベネズエラであり、私が人生を捧げてきたベネズエラである。私の夢は、ベネズエラが、善意あるすべてのベネズエラ国民が共に集える偉大な国になることである。</p>



<p>ベネズエラには平和、発展、主権、そして未来への権利がある。</p>



<p>デルシー・ロドリゲス、ベネズエラ・ボリバル共和国大統領代理</p>



<p>5日、国会においてロドリゲス氏は暫定大統領に就任するための宣誓式を行いました。</p>



<p>2026年1月6日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2026アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2026/01/06/23/19/">ベネズエラ　米国の軍事侵略に対する中南米地域の反応</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>ベネズエラ　米国の軍事侵略と民主主義の危機</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2026/01/04/21/38/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 04 Jan 2026 12:38:26 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>1月2日夜から1月3日早朝にかけて、ベネズエラに対する米軍の軍事侵攻「断固たる決意作戦（Operation Absolute Resolve）」が実行されました。その過程でニコラス・マドゥーロ大統領とシリア・フローレス夫 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>1月2日夜から1月3日早朝にかけて、ベネズエラに対する米軍の軍事侵攻「断固たる決意作戦（Operation Absolute Resolve）」が実行されました。その過程でニコラス・マドゥーロ大統領とシリア・フローレス夫人が身柄を拘束（逮捕）され、訴追されるためニューヨークに移送されました。</p>



<p>中南米の多くの国が今回の米国の行動をベネズエラの主権侵害、侵略行為として非難する声明を出しています。また米国内を含めた世界各地でも米国による軍事侵攻と主権侵害に抗議する行動が起こっています。</p>



<p>1月2日深夜から3日早朝の軍事作戦の概要とその後の事態について、現時点（1月4日午後）までに報道されていることを中心にまとめてみます。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）1月2日深夜から始まったベネズエラへの軍事侵攻</p>



<p>ベネズエラ当局によると、米軍による攻撃は首都カラカスと近隣のアラグア州、ミランダ州、ラ・グアイラ州で行われました。攻撃を受けた対象には、ラ・カルロタ空軍基地（カラカス）、ラ・グアイラ港、フェルテ・ティウナ（軍事施設）、エル・ボルカン・アンテナ施設、イグエロテ空港などが含まれていたことが確認されています。攻撃に伴い、カラカスのいくつかの地域では停電が発生している旨が報告されています。今回の作戦は数か月前から準備されていたことが確認されています。</p>



<p>米統合参謀本部のダン・ケイン議長の説明によると、作戦はベネズエラの防空システムに対する攻撃から始まり、航空機約150機が参加したとのことです。マドゥーロ大統領の逮捕には陸軍のデルタフォースと第160特殊作戦航空連隊（通称「ナイトストーカーズ」）が参加、現地時間の午前2時頃に大統領のいる施設に侵入し、作戦全体は約2時間20分を要したとのことです。</p>



<p>トランプ大統領は、この任務で米軍関係者の死者は出ていないと主張しましたが、一部負傷兵が出たとの報道もあり、現時点では米軍側の負傷あるいは死者の数は不明です。一方ベネズエラ側では、民間人を含めて少なくとも40人が死亡したとニューヨーク・タイムズが伝えています。</p>



<p>拘束されたマドゥーロ大統領夫妻は、ヘリコプターでカリブ海に展開する米軍の強襲揚陸艦「イオー・ジマ」に移送されました（その後、船内で撮影されたとされるマドゥーロ大統領の写真が公表）。身柄はニューヨークに移送され、マンハッタンの連邦裁判所で起訴されました。米国のパム・ボンディ司法長官は、容疑は「麻薬テロの陰謀とコカイン密輸の陰謀」などと説明しています（シリア・フローレス夫人もコカインの密輸共謀などで起訴）。</p>



<p>トランプ大統領は、3日に記者会見を開いて、今回の軍事作戦についての説明を行いました。その中で、そのような事態は起こりそうにないとしながらも、必要と判断すればベネズエラに対してさらに大規模な第2次攻撃を仕掛ける用意がある考えを明らかにしています。</p>



<p>その一方で今後のベネズエラについては「安全かつ適切で賢明な政権移行」が行われるまで米国がベネズエラを「統治する」と述べましたが、その具体的な期限や移行のやり方については説明していません。</p>



<p>また、昨年ノーベル平和賞を受賞したマリア・コリーナ・マチャド氏に対しては、「国内で支持も尊敬も得ていない」として、「リーダーになるのは非常に難しいだろう」と否定的な見解を示しています。</p>



<p>さらにベネズエラの原油資源については、米国企業が運営を引き継ぐことを望んでいる旨を公言しました。ベネズエラのエネルギー産業のインフラ再建に米国企業が資金を出すことで、石油生産の収益性が回復するようになると述べています。</p>



<p>「我々は国を適切に統治するつもりだ。優れた判断力と公正なやり方で統治されるだろう。そして、多くの利益も得られるだろう」とトランプ大統領は、米国資本による植民地主義的な野心を明らかにしています。</p>



<p>今回の行動については、1989年12月に中米パナマで行われた軍事侵攻との類似が指摘されています。このときパナマの軍事独裁体制の統治者であったマヌエル・ノリエガ将軍が、米国への麻薬密輸容疑で米海軍特殊部隊「SEALS（シールズ）」によって身柄を拘束され（本人が投降）、米国内で裁判にかけられました。身柄が拘束された日付が今回と同じ1月3日でした。ノリエガ氏は米国内で40年の懲役を言い渡されましたが、その後減刑され、米国で17年服役しました（2017年死亡）。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）ベネズエラ政府の対応</p>



<p>今回の軍事侵攻が始まった際、マドゥーロ大統領は、ベネズエラ全土に非常事態を宣言する文書に署名し、すべてのベネズエラ国民に対し、結集し、米国による攻撃に対抗するよう呼びかけました。また拘束される前の最新のインタビューの中で、マドゥーロ大統領は米国がベネズエラの石油と鉱物資源のすべてを欲していると述べていました。</p>



<p>当初デルシー・ロドリゲス副大統領が「マドゥーロ大統領と大統領夫人の生存証明」を求めました。国営テレビを通じて「我々は国際法の尊重を要求し、我が国民に対するこのような残虐な侵略行為を非難する」とのメッセージを出しました。</p>



<p>にもかかわらず、トランプ大統領は先の記者会見の中で、マルコ・ルビオ国務長官がベネズエラのロドリゲス副大統領と会談して、ベネズエラの再建に必要なことを行う用意があることについて確約したと発言しました。</p>



<p>こうしたトランプ大統領の発言があったのちも、ロドリゲス副大統領は、ベネズエラ人は「諦めず、屈服せず、古代の帝国であろうと、新しい帝国であろうと、衰退している帝国であろうと、誰の植民地にもならない国民である」と主張し、あくまでも抵抗する意思を示しました。</p>



<p>ベネズエラの最高裁判所は、3日夜、マドゥーロ大統領不在の間、ロドリゲス副大統領が大統領代行を務めるべきとの判断を下しています。</p>



<p>最後に、1月3日付で公表されたベネズエラ政府の声明の抜粋をあげておきます。</p>



<p>ベネズエラ政府の声明（2026年1月3日）</p>



<p>「ベネズエラ・ボリバル共和国は、現在のアメリカ合衆国政府が、共和国の首都カラカス、およびミランダ州、アラグア州、ラ・グアイラ州の民間および軍事施設において、ベネズエラの領土と国民に対して行った極めて重大な軍事攻撃を、国際社会に対して拒否し、非難し、告発する。この行為は、主権の尊重、国家の法的平等、武力行使の禁止を規定した国連憲章、特にその第1条および第2条に対する明らかな違反である。このような侵略は、国際的な平和と安定、特にラテンアメリカおよびカリブ海地域の平和と安全を脅かし、何百万人もの人々の生命を深刻な危機にさらしている。」</p>



<p>「この攻撃の目的は、ベネズエラの戦略的資源、特に石油や鉱物を奪い、武力によって国家の政治的独立を破壊することにある。しかし、彼らは成功しないだろう。（中略）ファシスト的な寡頭政治と結託して、共和制政府を破壊し、政権交代を強制しようとする植民地戦争の試みは、これまでのすべての試みと同様に失敗に終わるだろう。」</p>



<p>「ボリバル政府は、国内のあらゆる社会的・政治的勢力に対し、動員計画を発動し、この帝国主義的攻撃を非難するよう呼びかける。」</p>



<p>「我々は、ラテンアメリカ、カリブ海地域、そして世界中の国民と政府に対し、この帝国主義的侵略に対抗して積極的な連帯行動を起こすよう呼びかける。」</p>



<p>今回の米軍による一方的な軍事侵攻とベネズエラに対する主権侵害行為は到底許されるものではなく、これを強く非難します。事態がどのように推移するかも含めて今後とも状況を注視していきたいと思います。今回の行動に対する各国政府（主に中南米地域）の対応については、回を改めてまとめてみます。</p>



<p>2026年1月4日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2026アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2026/01/04/21/38/">ベネズエラ　米国の軍事侵略と民主主義の危機</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>チリ　右派大統領の誕生　「右傾化」が進む南米</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/12/19/14/48/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 19 Dec 2025 05:48:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>12月14日、大統領選挙の決選投票が行われ、1回目の投票で2位だった右派のホセ・アントニオ・カスト氏が、左派のジャネット・ハラ氏を破って当選を果たしました。 ※11月に行われた1回目の投票については前回（11月29日）配 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>12月14日、大統領選挙の決選投票が行われ、1回目の投票で2位だった右派のホセ・アントニオ・カスト氏が、左派のジャネット・ハラ氏を破って当選を果たしました。</p>



<p>※11月に行われた1回目の投票については前回（11月29日）配信の記事（チリ　11月大統領選挙の結果）をお読みください。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）決戦投票の結果</p>



<p>最終的な結果は以下のとおり。</p>



<p>ホセ・アントニオ・カスト　得票数（7,254,850）　得票率（58.16％）<br>ジャネット・ハラ　　　　　得票数（5,218,444）　得票率（41.84％）</p>



<p>投票率85.06％　白票165,355（1.23％）　無効票783,001（5.83％）</p>



<p>この結果、現在のガブリエル・ボリッチ大統領率いる左派政権から右派政権へと政権交代が行われることになります（新しい大統領の任期は2026年3月11日から2030年3月11日までの4年）。</p>



<p>チリでは大統領の連続再選が認められていないこともあり、近年は大統領の任期ごとに左派と右派が交互に大統領の地位を占めてきました（ボリッチ大統領の前は、2006年から左派のミシェル・バチェレ氏と右派のセバスティアン・ピニェラ氏が交互にそれぞれ2回大統領に就任）。</p>



<p>今回、両者の得票率の差は16.32ポイントであり、大きく差をつけられました。またチリの全ての地域でカスト氏の得票率がハラ氏を上回っており、得票数でも「過去最高」を記録しました。</p>



<p>※「得票数」の多さについては、登録選挙人（有権者）の人数が増えていること、また以前（任意投票制）と違って、今回初めて「義務投票制」（法律上投票が義務付けられている）の下での選挙になったことが影響している部分があることも指摘されています。</p>



<p>前回2021年の大統領選の登録選挙人の数は15,030,973人で、今回は15,779,102人。前回の投票率ですが、この時も決選投票となり、任意投票制の下で55.64％でした。今回の投票率とかなり差があることがわかります。</p>



<p>事前の選挙予想でもカスト氏が「勝つ」と見込まれていましたので、この結果に「驚きはなかった」と言われています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）カスト氏が勝利した要因</p>



<p>3度目の挑戦でカスト氏が勝つことができた要因はどこにあったのか、BBCの記事などを参考にまとめてみたいと思います。</p>



<p>勝因の1つとされているのが、多くの国民が抱いている「恐れ」「不安」の感情に強く訴えたことです。それは「組織犯罪」と「不法移民」に対する「恐れ」です。しかもこの2つは関連したものと考えられています。つまり、流入する「不法移民」が「組織的に犯罪行為」を行っている、そのため社会の治安や平穏が脅かされているという考えです。</p>



<p>事実、カスト氏が提案する政策も「犯罪組織の摘発の徹底」や「不法移民対策の強化」など、この点にクローズアップしたものとなっています。例えば、30万人と言われる「不法移民」の国外追放などです。</p>



<p>カスト氏は勝利した直後の演説の中で、「恐れを抱くことなく生きるという希望が勝利した」と述べ、自らが掲げる「変革の道が支持された」ことを強調しました。</p>



<p>その上で、「安全がなければ平和はない、平和がなければ民主主義はない。民主主義がなければ自由はない。そしてチリは再び犯罪、苦悩、恐怖から解放されるだろう」と訴えました。</p>



<p>その一方で、「ここには魔法のような解決策はない」「一日ですべては変わらない」、「我々に奇跡を求めるのではなく、エネルギーを求めてください」と述べて、結果が出るには時間がかかることを強調しています。</p>



<p>さらに、左派と右派という分断の克服と協調を呼びかけるとともに、自らを「すべての人の大統領」として押し出しています。</p>



<p>勝因の2つ目として指摘されているのは、これまでは「極右」のイメージが強かったのに対して、今回は「穏健派」に徹したことが「中道」的な立場の人々からの支持を得ることに成功したという点です。</p>



<p>とくに決選投票にあたっては、リベラル寄りの右派や中道的な立場を意識したメッセージを発することで、1回目の投票で3位につけた「中道」のパリシ氏を支持した票や、中道左派連合の右派寄りの票のそれぞれ一部を獲得したと評価されており、これらが「大勝」に結びついたと分析されています。</p>



<p>例えば、中道左派連合内のキリスト教民主党に属していたエドゥアルド・フレイ元大統領が、決選投票を前にしてカスト氏と会談しています（但し、フレイ氏はカスト氏への明白な支持は表明しなかったとされています）。</p>



<p>前回ボリッチ大統領に敗れた2021年の選挙の時には、カスト氏は保守的なカトリック教徒として、性的マイノリティの権利や中絶の権利に対して否定的な考えを示すとともに、独裁者であったピノチェトを称賛する旨を公言していました。</p>



<p>それに対して、今回の選挙戦では、そうしたテーマについては、チリの国民にとっての優先事項ではないと回避して、専ら先に挙げたテーマ（治安回復など）について取り上げることで「極右」というイメージを薄めようとしていました。</p>



<p>今回の選挙で「極右」的な役回りを演じたのが、国民自由党のヨハネス・カイザー候補でした（1回目の投票では第4位）。カイザー氏は、ピノチェト軍事政権下で人権侵害を行った人物の恩赦を提案していました。</p>



<p>結果的に決戦投票はカスト氏の「圧勝」となったわけですが、これがそのままカスト氏への全面的な支持につながっているかについては疑問視する向きもあります。</p>



<p>というのも、1回目の時のカスト氏の得票率は23.92%でしたが、これは前回（2021年）の時の1回目の得票率だった27.91 %を下回っているからです（2021年は7名で争われました）。先に見たように登録選挙人数と投票率が上がっているにもかかわらず、カスト氏自身への支持が増えているとは単純に言えないと見られています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（３）「右傾化」が進む南米地域</p>



<p>カスト氏の勝利に対して海外からは、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が「中南米の自由を守る一歩」と祝意を表明し、米国のマルコ・ルビオ国務長官が、チリと治安改善や貿易促進での協力を期待する旨の声明を発表しました。</p>



<p>※アルゼンチンでは10月26日に上下院議会の「中間選挙」が行われ、「苦戦」という事前の評価とはうらはらに、上下院ともミレイ大統領率いる与党連合が40％以上の得票率を獲得して勝利しました。</p>



<p>早速、カスト氏は16日（火）、アルゼンチンのブエノスアイレスでミレイ大統領と会談しました。今後の両国関係について「かつてないほど良好な関係を築いていくだろう」と報道陣に語りました。また、「独裁政権を終わらせるあらゆる状況」を支持すると述べて、ベネズエラへの米国の介入に対する賛同を表明しました。</p>



<p>その一方で、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は、カスト氏が勝利した後、SNSで「ファシズムが進んでいる」とカスト氏を批判するコメントを発しています。</p>



<p>また、敗れたハラ氏はSNSを通じて「民主主義は力強く、そして明確に語りかけた。私は今、次期大統領のカスト氏と話をして、チリの利益のために彼の成功を望んでいることを伝えました」とコメントしました。</p>



<p>2019年秋の大規模な社会運動から生まれた左派のボリッチ政権でしたが、ピノチェト独裁時代の影響が残る憲法を改正しようという試みが2度に渡って失敗したことで、顕著な成果を残すことができなかったと言えます。今回の敗北から何を学び、中道派を含めた左派勢力の立て直しを図っていくのかが問われています。</p>



<p>さらに、来年はコロンビアとブラジル、ペルーで大統領選挙が行われます。南米地域でより一層の右傾化に拍車がかかるのか、それを押し留めるのかが注目されます。また現在の米国トランプ政権によるベネズエラへの戦争挑発の動きがどう展開されていくのか、戦争反対の意思を示しつつ、事態を注視していきたいと思います。</p>



<p>2025年12月19日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/12/19/14/48/">チリ　右派大統領の誕生　「右傾化」が進む南米</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<item>
		<title>チリ　11月大統領選挙の結果</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/11/29/14/26/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 29 Nov 2025 05:26:49 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>11月16日（日）、南米チリで次期大統領選挙と国会（上下院）議員選挙が行われました。その結果についてまとめてみます。 （１）大統領選の結果 大統領選挙は8名の候補者で争われました。結果（数字は得票率）は以下のとおりです。 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>11月16日（日）、南米チリで次期大統領選挙と国会（上下院）議員選挙が行われました。その結果についてまとめてみます。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）大統領選の結果</p>



<p>大統領選挙は8名の候補者で争われました。結果（数字は得票率）は以下のとおりです。</p>



<p>①ジャネット・ハラ候補（共産党）26.85%<br>②ホセ・アントニオ・カスト候補（共和党）23.92%<br>③フランコ・パリシ候補（人民党）　19.71％<br>④ヨハネス・カイザー候補（国民自由党）13.94％<br>⑤エヴリン・マテイ候補（独立民主同盟）12.46％<br>⑥ハロルド・メイネ-ニコルズ候補（無所属）1.26％<br>⑦マルコ・エンリケス-オミナミ候補（無所属）1.20％<br>⑧エドゥアルド・アントニオ・マルテス候補（無所属）0.66％</p>



<p>白票：1.06％　無効票：2.68％　　投票率：85.26％（チリは義務投票制）<br>※チリの大統領は再選を認めておらず一期のみ。次の任期は2026年3月11日から2030年6月11日までの4年間。</p>



<p>いずれの候補者も過半数に届かなかったため、上位2名による決戦投票が12月14日（日）に行われることになりました。</p>



<p>現在の与党であるボリッチ政権を含めた中道左派勢力は早くから候補者を共産党のハラ氏に一本化し（6月29日）、選挙直前の世論調査でもトップに立っていました。</p>



<p>一方、カスト氏に代表される右派勢力からは、3名（カスト氏、カイザー氏、マテイ氏）が立候補しました。その中でカスト氏が「勝利」（全体では2位）したことで、12月の決戦投票は左派のハラ氏と右派のカスト氏の一騎打ちとなります。</p>



<p>12月の決戦投票に向けては、多くのメディアが、カスト氏「有利」・ハラ氏「苦戦」と報じています。というのも、今回の投票での他の右派候補（4位のカイザー氏と5位のマテイ氏）の得票率の合計が26.4％で、これをそのままカスト氏の得票率と合計すると50.32％の過半数となるからです。</p>



<p>そこでカギと見られているのが、今回3位につけたハリシ氏を支持した票の行方です。仮にハリシ氏の得票率19.71％がそのままハラ氏の得票率に上乗せされたとしても46.56%で過半数には届きません。当初からハラ陣営は1回目の投票で30％台の得票率を目標にしていましたが、思ったようには支持が伸びませんでした。</p>



<p>上記のことはあくまでも単純な計算上のことであり、12月14日までの限られた時間の中で両陣営、とくにハラ候補がどのような訴えをして有権者の支持を獲得していくのかが注目されます。</p>



<p>ハラ氏は、今回の結果を受けて、「わが国には未来があり、それは子どもたちの中にあります」と述べました。「民主主義は守られ、尊重されなければなりません。私たちは民主主義を取り戻すのに多くの犠牲を払ったにもかかわらず、今、民主主義は危険にさらされています」と呼びかけました。</p>



<p>他方、カスト氏は「チリの利益のため、そして私たちが直面している危機を乗り越えるためには、団結が不可欠です。チリという大義のために、私たちは団結しなければなりません」と訴えました。こう訴えるカスト氏の傍には5位のマテイ氏の姿があり、4位のカイザー氏もカスト氏への支持を表明しました。</p>



<p>カスト氏本人は「3度目の正直」と語っています（今回が3度目の挑戦。前回はボリッチ現大統領に敗れた）。今回の選挙でカスト氏が掲げている政策は、米国のトランプ大統領の政策と同じように、「不法移民」対策と称した国境取り締まりの強化や、組織犯罪に強硬な対応を取ることなどを提案しています。</p>



<p>カスト氏は、弁護士出身で保守的なカトリックと言われています。「極右」と言われることには否定的な態度を示していますが、過去には、軍事独裁を敷いたアウグスト・ピノチェト氏を支持する発言をするなど、物議を醸してきました。</p>



<p>他方、事前の予想を上回って全体の3位につけたパリシ氏は「街頭で支持（票）を獲得せよ」と、ハラ氏にもカスト氏にも呼びかけて、どちらの候補に対しても支持を表明しませんでした。中道右派と言われるパリシ氏は、それぞれの候補を「極左」と「極右」と規定して、「イデオロギー」よりも「国民」を優先するよう訴えました。</p>



<p>自らを既存勢力の「アウトサイダー」として押し出し、左派も右派も国民を利用してきた、その悪弊を終わらせるというのがパリシ氏が演説で強調している点です。選挙戦では自らを、「怒り」を持った中間層の代表と位置づけてきました（※パリシ氏は、経済学者として米国の大学で教鞭をとってきました。大統領選への出馬はカスト氏と同じく3度目）。</p>



<p>パリシ氏の3位「躍進」は、こうした訴えが一定の支持を得たことの表れです。あとで見るように、下院議会ではパリシ氏の率いる「人民党」が14議席を獲得したことで「キャスティング・ボード」を握っていると見られています。</p>



<p>カスト氏が「有利」な中、ボリッチ現政権を支えてきた左派勢力がハラ氏のもとで引き続き政権を継承し維持できるかどうかの岐路に立っていると言えます。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）国会（上下院）議員選挙の結果</p>



<p>続いて、政党連合別（現在の与野党）の国会議員選挙の結果は以下のとおりです。</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />下院（改選：全155議席）</p>



<p>与党（左派）<br>①「チリのための統一」（Unidad por Chile：共産党・社会党・拡大戦線など7政党）（61議席）<br>②「緑、地域主義、人道主義」（Verdes, Regionalistas y Humanistas：緑の地域主義・社会連盟）（3議席）<br>③「無所属」（現与党支持）（1議席）</p>



<p>野党（右派）<br>①「偉大で統一したチリ」（Chile Grande y Unido：独立民主同盟・民主党など４政党）（34議席）<br>②「チリのための変革」（Cambio por Chile：共和党・国民自由党など3政党）（42議席）</p>



<p>※「人民党」（14議席）：現時点で議決の際に野党に加わるか不明</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />上院（改選23議席　全50議席）</p>



<p>与党（左派）<br>①「チリのための統一」（Unidad por Chile）（改選11＋非改選9　計20議席）<br>②「緑、地域主義、人道主義」（Verdes, Regionalistas y Humanistas）（改選1＋非改選2　計3議席）<br>「無所属」（現与党支持）（改選0＋非改選２　計2議席）</p>



<p>野党（右派）<br>①「偉大な団結したチリ」（Chile Grande y Unido）（改選５＋非改選13　計18議席）<br>②「チリのための変革」（Cambio por Chile）（改選６＋非改選1　計７議席）</p>



<p>人民党は獲得議席０</p>



<p>※（　）内は獲得議席数</p>



<p>この結果、下院では野党の右派勢力は合計76議席を獲得しましたが、過半数の78議席には2議席及びませんでした。しかし態度を明確にしていない人民党の対応如何では右派が過半数を制することになります。</p>



<p>上院では、改選・非改選を合わせて右派勢力が25議席を獲得、一方、与党支持と見られている無所属を含めた左派勢力も25議席となり、同数で拮抗する結果となりました。</p>



<p class="has-medium-font-size">（３）大統領選挙での大きな争点</p>



<p>再び大統領選にもどって、今回の大統領選挙の争点の一つが、犯罪の増加による治安対策と急増する移民への対応と言われてきました。とくに組織犯罪の増加への対応が有権者の大きな関心事となっています。</p>



<p>移民の増加については、国立統計局（INE）のデータによっても近年急増していることが明らかになっています（2024年の調査では160万人超、人口比約8.8％、2017年～24年の間で倍増）。来ている国で多いのはベネズエラ（全体の41.6％）で、続いてペルー（14.5％）、コロンビア（12.3％）となっています。</p>



<p>この移民の急増に関して多くの人が「不安」を抱くようになっていることが世論調査でも顕著となっています。公共研究センター（CEP）の調査では、自分の地域に外国人がいることについて「非常に心配している」と答えた人の割合が約44％、「ある程度心配」が約22％、「ほとんど、あるいは、まったく心配していない」が約34％となっています。</p>



<p>そして、移民と犯罪の増加との関連についてですが、移民の増加が犯罪率を高めている（国内の治安が悪化している）と考える国民の割合が増えています。チリのカトリック大学が行った調査（2023年）では、犯罪増加の原因は移民にあると考えている人が9割にも達しています。</p>



<p>しかし、統計上の分析ではその関連性が薄い（移民が増えていても、外国人の犯罪がとりわけ増えているわけではない）ことが指摘されています。</p>



<p>但し、外国人の犯罪種別で多いのが薬物関連の犯罪（麻薬密売）、組織犯罪（強盗）であることや、殺人事件でも犯人が外国人だった場合にメディアの報道が頻繁に行われていることなどにより、人々の認識がそのように（移民が増えたことで外国人による犯罪が増えたと認識）作用しているのではないかと分析されています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（４）決戦投票に臨むハラ候補の経歴</p>



<p>先にも少し触れましたが、右派で反リベラルと見られているカスト氏に対して、ハラ氏は自らを「民主主義の守護者」としての立場をより積極的に打ち出す必要があると見られています。</p>



<p>ハラ氏が共産党員であることから、共産党に対する抵抗感を持たれている側面のほかに、現与党の左派連合からの候補でもあることで、国民が関心を持っている治安や移民問題に対する現政権の対応が不十分であると考えている有権者からの支持を得られていないという面があります。</p>



<p>つまり決戦投票に臨むにあたって、国内治安への人々の不安や移民の増加といった問題に十分な関心を示すことで、ハラ氏が現政権に批判的な立場をとる有権者の間でどれだけ支持をのばすことができるのかが勝負の分かれ目と見られています。</p>



<p>ハラ氏（51歳）は、首都州サンティアゴ北部の低所得地域である旧コンチャリ（現在はインデペンデンシア）の出身で、父親が工場の機械工で労働組合の活動家、母親が主婦で、5人きょうだいの長女として育ちました。きょうだいの中で大学に進学したのは彼女だけだったとのことです（大学では行政学と法学を学び、学費は働いて賄っていた）。</p>



<p>1989年（10代半ば）にチリ共産主義青年団に参加し、チリ共産党には1990年に入党し活動しています（ピノチェト独裁から民政移管の時期）。職業上のキャリアとしては、行政官と弁護士になっています。政治家としては、第2期ミシェル・バチェレ政権（2014～2018年）時に社会保障次官に就任し、現在のボリッチ政権では労働・社会保障大臣を務め（2022年3月から2025年4月まで）、労働時間の短縮や最低賃金の引き上げ、年金改革などに尽力してきました。</p>



<p>来月半ばの決戦投票によって、2030年に向けてのチリの政治と社会の方向性が決せられることになります。引き続き状況を注視していきたいと思います。</p>



<p>2025年11月29日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/11/29/14/26/">チリ　11月大統領選挙の結果</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>コロンビア　米国による圧力強化と深まる対立</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/10/27/18/38/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 27 Oct 2025 09:38:44 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>今年9月以降、カリブ海で「麻薬密輸船」との疑いのある船舶に対する米軍の軍事攻撃が断続的に続いています。BBCの報道（10月24日）によると、米軍による武力攻撃はすでに10回を数えており、その範囲もカリブ海から太平洋へと拡 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>今年9月以降、カリブ海で「麻薬密輸船」との疑いのある船舶に対する米軍の軍事攻撃が断続的に続いています。BBCの報道（10月24日）によると、米軍による武力攻撃はすでに10回を数えており、その範囲もカリブ海から太平洋へと拡大させています（7回目までと10回目はカリブ海域での行動）。</p>



<p>10月24日に報じられた10回目の武力攻撃では、6名が死亡しました。これにより一連の武力攻撃による死者の数は少なくとも43人と伝えられています。さらに、ヘグセス国防長官が、原子力空母「ジェラルド・フォード」を中心とする空母打撃群を地中海からラテンアメリカ海域に移動するよう命じたことも報じられています。</p>



<p>10月21日から22日にかけて太平洋沖で行われた8回目と9回目の武力攻撃ではそれぞれ2名と3名が死亡した一方で、米軍からは1人も負傷者が出なかったことがヘグセス国防長官から明らかにされました。同長官によると、米国の情報機関は船舶が違法な麻薬密売に関与していたことを認識していたと述べています。</p>



<p>しかしながらメディアの報道によると、これまでのところ、米国当局は攻撃で死亡した人々の身元や、その者たちが所属しているとされる麻薬密売組織についての詳細をほどんど明らかにしていません。</p>



<p>そうした中、10月16日に行われた軍事行動では、攻撃を受けた船舶の乗組員4名のうち2名が生存していたことが明らかになりました（乗組員全員が死亡しなかったのはこれが初めて）。この生存者2名（エクアドル人とコロンビア人）は米海軍に一時的に拘束されたのち、それぞれの国に送還されました（※この経緯については専門家から疑問の声が上がっています）。</p>



<p>この攻撃について、トランプ大統領は自身のSNSで「もしこの潜水艦（※攻撃された船舶のこと）の接岸を許せば、少なくとも2万5000人の米国人が死亡することになるだろう」と、裏付けとなる根拠を示すこともなく述べています。</p>



<p>この2名はそれぞれ身元が特定されていますが、コロンビア人に関しては、「脳損傷」を負っており重体であることが、同国のベネデッティ内務大臣のＸで報告されました。この人物について同内務大臣は「麻薬密売の罪で起訴されることになる」と述べています（10月19日）。もう1人のエクアドル人に関しては、係争中も含めて犯罪行為を犯したことを示す証拠がないため釈放されたと報道されています（10月20日）。</p>



<p>この2か月近くで10度に及ぶ武力攻撃を一方的に行っている米国政府ですが、トランプ大統領はこの軍事行動について、国際水域で違法な麻薬組織を攻撃する法的権限があると主張しています。報道によると、トランプ政権の基本的見解は、米国と麻薬組織は「紛争状態」にあり、この密輸組織の構成員を「違法戦闘員」に認定しているというものです。その一方で、陸上での作戦に関しては議会の承認を求める可能性があることをトランプ大統領は示唆しています。</p>



<p>ヘグセス長官は、22日に行った8回目と9回目の武力攻撃についての説明の中で、麻薬組織を「麻薬テロリスト」と呼び、攻撃された船舶は「外国テロ組織（FTO）によって運用され、東太平洋で麻薬密売を行っていた」と述べています。さらに、「アルカイダがわが国に戦争を仕掛けたように、これらのカルテルはわが国境と国民に戦争を仕掛けている」として、9.11を主導した「アルカイダ」に例えています。</p>



<p>しかし法律の専門家からは当然、「麻薬密売人」を司法審査なしに即刻殺害できる「違法戦闘員」として扱うことができるのかという根本的な疑義が出されています。</p>



<p>同じく民主党・共和党議員からも、一連の攻撃についての合法性と大統領の命令権限について懸念する声が上がっています。具体的には、9月10日、民主党上院議員25人が、「乗船者や積荷が米国に脅威を与えたという証拠もないまま」船舶を攻撃したという内容の書簡をホワイトハウスに送ったこと、共和党のランド・ポール上院議員が、このような攻撃には議会の承認が必要だと主張したことが報じられています。</p>



<p>一連の軍事作戦は、トランプ大統領が「ラテンアメリカの麻薬組織」対策のために軍事力の使用を開始する命令に秘密裏に署名したところから始まっています（8月8日の報道）。米国政府は、ベネズエラの高官（マドゥーロ大統領を含む）が、ベネズエラの麻薬組織「カルテル・デ・ロス・ソレス」、犯罪組織「トレン・デ・アラグア」などを率いて米国への麻薬密輸を仲介していると断じています（当然、ベネズエラ政府はこれを否定）。トランプ大統領は、マドゥーロ大統領を「世界最大の麻薬密売人の1人」と非難しており、マドゥーロ大統領逮捕につながる情報提供に対する懸賞金までかけています。※米国政府は、両組織を「外国テロ組織（FTO）」に指定。</p>



<p>8月以降に展開された米軍は、イージス艦（駆逐艦）、ミサイル巡洋艦、原子力潜水艦、強襲揚陸艦などの艦艇8隻と、F35戦闘機10機、約4500名の兵員（うち海兵隊員2200名）という大掛かりなものでした。これには20年以上使われていなかったプエルト・リコの海軍基地が作戦拠点として使われています。</p>



<p>そして最初の武力攻撃が行われたのが9月2日、快速艇を無人機で撃沈し、乗員11名が死亡しました。</p>



<p>この件に関して、米国政府は撃沈の映像のほかには具体的証拠を示しませんでした。これに対しては米国内でも大統領に「麻薬密売容疑者」を殺害する権限は認められていないとする声が上がりました（「外国テロ組織」に指定されたとしても、自動的に殺害できる力の行使は認められてはいません）。また国際法の専門家からは国際海洋法や国際人道法違反の可能性を指摘されています（米国は国連海洋法条約には署名していませんが、米国政府は国際法を遵守してきたと主張）。</p>



<p>なぜトランプ政権はこのような武力攻撃を繰り返し行っているのでしょうか？　ベネズエラのマドゥーロ政権への圧力を強め、政権転覆を謀ろうとする意図が働いているというのが一般的な見立てです。そのための口実が「麻薬密輸」の取り締まりです。これは、トランプ政権に限らず、歴史的に米国政府が行ってきた中南米諸国の内政に介入するための常套手段とも言えるものです（1989年のパナマ侵攻によるノリエガ将軍逮捕・米国への連行が有名。この時も麻薬の大量密輸の罪で裁かれました）。</p>



<p>10月15日、トランプ大統領は、米中央情報局（CIA）にベネズエラ国内での秘密作戦の実行を許可したとの報道を認めました。さらにベネズエラ領土への攻撃を検討しているとも発言しています。</p>



<p>米国の軍事行動の主要なターゲットがベネズエラ（マドゥーロ政権）であるのはこれまで見たとおりですが、現在では、ベネズエラに限らず、隣国コロンビアのペトロ政権に対する圧力を強めています。それはペトロ大統領がトランプ大統領に対する批判を繰り返し行っているからであり、広くは中南米の左派政権に対する揺さぶりであるとも言えます。以下、コロンビアとの関係についてまとめてみます。</p>



<p>9月2日、最初の軍事作戦が行われたあとで、ペトロ大統領は、ベネズエラへのいかなる攻撃もラテンアメリカとカリブ海諸国への攻撃に等しいと述べて米国政府を批判しました。</p>



<p>9月15日、米国政府は、コロンビアが麻薬密売対策の義務を「著しく怠った」として、麻薬取引対策パートナーとしての認定を取り消し、ベネズエラなどとともに「国際麻薬対策協定に基づく義務を順守できなかった国」に指定しました（但しこの時は同対策に基づくコロンビアへの軍事・経済援助は継続すると判断）。</p>



<p>9月23日、ペトロ大統領は国連総会で演説し、カリブ海における米国の軍事攻撃について米国が「麻薬密売撲滅」を口実にラテンアメリカにおける支配を強めていると非難し、トランプ大統領を含む米当局者に対する刑事訴訟を開始するよう訴えました（演説中、米国代表団は議場を退席）。</p>



<p>10月18日、ペトロ大統領が、9月16日にカリブ海で麻薬密売組織に対する米軍の軍事作戦が行われている最中、漁に出ていたコロンビア人の船が攻撃を受け、コロンビア人漁師1人が家に戻っていないと非難、「（その船は）おそらくコロンビアの海域にいたと思われる」として、米国政府がコロンビアの領海における主権を侵害したと批判しました。</p>



<p>※メディアの報道などでは、この「コロンビア人漁師」については過去に犯罪歴があったことが明らかにされていますが、これらの麻薬組織との関係など詳細は不明です。</p>



<p>翌19日、これに対してトランプ大統領はペトロ大統領を「違法な麻薬組織のリーダー」と呼んで非難し、麻薬生産を「止めるための措置を一切講じていない」として、コロンビアに対する補助金などの支援を打ち切ると表明しました（2024年に米国議会が認めたコロンビアへの対外援助は3億7750万ドル）。</p>



<p>10月21日に行われた武力攻撃はコロンビアの近海で実施されたと報じられています。</p>



<p>10月24日、米国政府が、ペトロ大統領、大統領夫人とその長男、ベネデッティ内務大臣らを麻薬密売に関与した疑いのある人物として制裁対象に指定しました。</p>



<p>このように、9月以降、米国とコロンビア両国政府の政治的対立により緊張関係が高まっています。その中でトランプ政権による一方的な軍事力の行使が、ラテンアメリカ・カリブ海地域の平和と安全を著しく損なうことになっていることは明らかだと思います。すぐにでもこうした軍事行動・戦争を挑発する行為をやめるべきです。</p>



<p>もちろん、麻薬密売対策が必要であるとしても、事の詳細を明らかにすることなく、また一切の司法プロセスを欠いた形で、強大な軍事力を行使することがこの問題を解決することにつながらないことは、これまでの両国の取り組みの歴史を見ても明らかだと言えます。</p>



<p>※この記事を作成するにあっては、BBCの配信記事、CNNの配信記事などを参照してまとめています。その他には、週刊金曜日（No.1537）「マドゥーロ政権打倒を目指す　麻薬組織中枢の制圧口実に」（伊高浩昭）、月刊「地平」（2025年11月号）「緊迫するベネズエラ　トランプ政権による軍事挑発の背景」（新藤道弘）を参照しました。</p>



<p>2025年10月27日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/10/27/18/38/">コロンビア　米国による圧力強化と深まる対立</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<item>
		<title>ボリビア　大統領選・決選投票の結果</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/10/26/15/31/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Sun, 26 Oct 2025 06:31:06 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>10月19日（日曜）、大統領選の決選投票が行われ、8月17日の1回目投票で第1位だった中道派のロドリゴ・パス候補がホルヘ・キロガ候補を破って当選しました。新しく選出された正副大統領は11月8日に就任式を迎えます。 （以下 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>10月19日（日曜）、大統領選の決選投票が行われ、8月17日の1回目投票で第1位だった中道派のロドリゴ・パス候補がホルヘ・キロガ候補を破って当選しました。新しく選出された正副大統領は11月8日に就任式を迎えます。</p>



<p>（以下の記事は、BBCの2025年10月20日付配信記事等を参照してまとめました。）</p>



<p>ボリビアの最高選挙裁判所（TSE）の報告（開票速報値）によると、</p>



<p>ロドリゴ・パス候補（キリスト教民主党）　得票数（335万6937票）　得票率（54.6％）<br>ホルヘ・キロガ候補（自由同盟）　　　　　得票数（279万0364票）　得票率（45.4％）</p>



<p>※投票率85％</p>



<p>全国9県のうち、得票率でパス候補が上回ったのが6県（北からコビハ、ラパス、コチャバンバ、オルーロ、スクレ、ポトシ：中部・西部の地域）でした。</p>



<p>この結果報告について、キロガ候補は、「（第1ラウンドと同じく）第2ラウンドでの集計作業を尊重します。ロドリゴ・パス氏を祝福します。心からお祝いを申し上げたい」とコメントし、自らの敗北を認めました。</p>



<p>選挙結果速報システム（SIREPRE）が約1時間停止していたことから、キロガ候補の支持者の一部から、選挙結果について「不正」があったのではないかという疑惑が表明されていましたが、キロガ候補の発言はこれを打ち消すものでした。</p>



<p>「ボリビアで初めて行われた歴史的な第2回目の投票で大統領に選出されたロドリゴ・パス・ペレイラ氏に祝意を表し、その政府の成功を切に願います」と、任期を迎えて退任するルイス・アルセ現大統領はX（旧ツイッター）で述べました。</p>



<p>1回目の投票結果については、このコーナー「ラテンアメリカの現在」の2025年8月29日付配信記事に書きましたが、今回の選挙の大きな争点の1つは、高止まりするインフレとマクロ経済の停滞をどう打開するかという点にあります。</p>



<p>この点について言うと、敗れたキロガ候補の考えは、「今のボリビアは破産している」と評価した上で、公共支出の大幅削減、燃料へのユニバーサルな補助金の削減（公共交通と社会的脆弱層に対象を絞る）、赤字国営企業の閉鎖または民営化、省庁の廃止などによる「抜本的な改革」の必要性を訴えていました。典型的な新自由主義的改革路線です。</p>



<p>それに対して、勝利したパス候補は「すべての人のための資本主義」をスローガンに掲げ、貧困層向けの社会保障制度を維持しながら民間部門の成長を促進するなど、より段階的なアプローチを取ろうとしています。そのポイントの１つは、ボリビア経済の多くを担っているインフォーマル部門で働く人々、とくに自営業者への対策と見られています。とは言え、燃料補助金の削減や公共支出の広範な削減（支出の合理化と中央と地方の財政配分の調整）という面ではキロガ候補と共通しています。</p>



<p>隣国アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が実施してきたようなドラスティックな緊縮財政措置の導入を心配する向きもありましたが、パス候補はこれについては否定しています。</p>



<p>今回のパス氏の勝利は、1回目の投票で与党「社会主義運動」（MAS）に投票した都市部と農村部の票（主に下層階級）をうまく獲得することができたからと見られています。その上で、「支持」を引きつけたのが副大統領候補のエドマン・ララ氏の存在です。ララ氏は元警察官で、ソーシャルメディアで汚職スキャンダルを告発することで有名な「大衆受け」する人物です。こうした経歴が若者や労働者階級の有権者からの支持につながったと言われています。</p>



<p>「祖国を愛するすべての人たちと一緒に統治するために我々は手を広げている」とパス氏は、勝利した後の最初の演説で訴えました。そして約20年間続いた左派の「社会主義運動」（MAS）政権を批判する形で、「イデオロギーは我々を食べさせてくれない。我々を食べさせてくれるのは、労働の権利、法に基づく保障、私有財産の尊重、そして将来への確実性である」と述べました。</p>



<p>パス氏の政治信条は、基本的に中道右派の大統領（1989～1993年）であった、自身の父親であるハイメ・パス・サモラ氏を受け継いでいると言われています。</p>



<p>左派政権から中道派への政権交代が確実となった中で、経済面、外交面では米国との関係がポイントとなっています。マルコ・ルビオ米国務長官は、選挙結果を受けて、「米国は、ロドリゴ・パス氏がボリビアの次期大統領に選出されたことを祝福する。同じく、ボリビアにとって歴史的な瞬間にあるボリビア国民を祝福する」と述べました。</p>



<p>その上で、「米国は、不法移民の根絶、 二国間投資の市場アクセスの改善、地域の安全保障強化のための国際犯罪組織との闘いなど、共通の優先事項についてボリビアと協力する用意がある」と主張し、ボリビアとの関係を改善する意向を明らかにしています。</p>



<p>9月下旬、パス氏は燃料供給を確保するために米国との15億ドルの経済協力協定を結ぶ計画を発表するなど、米国からの経済的支援に期待を寄せています。そこにはアルゼンチンと同じく、南米大陸への影響を強めるための足場を確保したい米国側の思惑も透けて見えます。</p>



<p>大統領選に勝利したとは言え、8月に行われた総選挙の結果を受けた国会（上下院）の議席構成を見ると、パス氏の所属するキリスト教民主党は両院とも単独過半数に届いていません（上院では16議席、総数36。下院では49議席、総数130）。</p>



<p>議会運営においては、敗れたキロガ氏の自由同盟との連携が欠かせないことになります（自由同盟は、上院では12議席、下院では39議席）。どこまで政策上の独自性を打ち出せるか、また政策をどこまで実行できるかについては今後の話し合いによると見られています。</p>



<p>主要な労働組合であるボリビア労働総連（COB）は、同組合がこれまで達成してきた社会的、経済的成果に対するいかなる脅威にも反対すると警告した上で、新政権に対して、街頭での抗議行動の影響を回避するための政治的手腕が必要となるだろうと強調しています。</p>



<p>2025年10月26日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/10/26/15/31/">ボリビア　大統領選・決選投票の結果</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<item>
		<title>アルゼンチン　州議会選挙での与党の敗北</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/09/25/20/48/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 25 Sep 2025 11:48:29 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>9月7日（日曜）、国内最大の選挙区であるブエノスアイレス州の州議会選挙が行われ、ハビエル・ミレイ大統領率いる与党「自由前進」は、正義党（ペロン主義）系野党に敗北を喫しました。今回の敗北は、ミレイ氏が大統領に就任して以来「 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>9月7日（日曜）、国内最大の選挙区であるブエノスアイレス州の州議会選挙が行われ、ハビエル・ミレイ大統領率いる与党「自由前進」は、正義党（ペロン主義）系野党に敗北を喫しました。今回の敗北は、ミレイ氏が大統領に就任して以来「最悪の敗北」とも評されています。</p>



<p>※州議会議員のほか、ブエノスアイレス州の各市議会議員と学校評議員も選出されました。</p>



<p>州議会選挙の結果については以下のとおりです。</p>



<p>ブエノスアイレス州議会選挙</p>



<p>改選議席　下院46（総数92のうち）　上院23（総数46のうち）　任期はいずれも4年</p>



<p>開票率98.96％で、</p>



<p>１位　フエルサ・パトリア（Fuerza Patoria）：得票率47.28％　382万119票　</p>



<p>２位　自由前進（La Libertad Avanza）：得票率33.71％　272万3710票</p>



<p>※以下の政党については省略</p>



<p>獲得議席数　フエルサ・パトリア：下院21　上院13　合計34</p>



<p>　　　　　　自由前進：下院18　上院8　 合計26</p>



<p>投票率は60.98％</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />「フエルサ・パトリア」：統一名簿で戦うことに成功した中道左派のペロン主義勢力の選挙連合の名称。</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />「自由前進」：「自由前進」と「Propuesta Republicana」（PRO：2015年から19年まで大統領だったマウリシオ・マクリが率いる中道右派政党）との選挙連合の名称。</p>



<p>両者の得票率の差は13ポイント超と予想以上に開きました。ブエノスアイレス州は全国の登録有権者数の40％近くを占めており、今回「フエルサ・パトリア」が同州8つの選挙区のうち6つで勝利しました。</p>



<p>ミレイ大統領は、選挙前には「キルチネル主義（ペロン主義左派）の棺桶に最後の釘を打ち込む」と豪語していましたが、結果は惨敗に終わりました。</p>



<p>※今回の選挙に先立ち今年5月に行われたブエノスアイレス市の市議会選挙では「自由前進」が勝利していました。</p>



<p>この結果に対して、ミレイ大統領は「政治的には、今日、我々は間違いなく明確に敗北を喫した」と述べるなど、早々に負けを認めました。にもかかわらず、「2023年に我々が大統領選挙で目指した方向性は変更されるどころか、むしろ強化されるだろう」と強気の姿勢を崩しませんでした。</p>



<p>今回の結果（与党の敗北）については、選挙前の各種世論調査でも示されていましたが、これほどの差がつくと政権側は予想していなかったと報じられており、政治的逆風が鮮明になっています。</p>



<p>今回の州議会選挙は、10月26日に国会議員選挙（中間選挙）が控えていることから、その「前哨戦」と見られていました。以下、与党が敗北し野党が勝利した主な要因は何だったのかについてまとめてみます。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）経済状況の停滞</p>



<p>まずは、経済状況の停滞と国民生活への影響という点です。</p>



<p>ミレイ氏が大統領に就任するにあたり掲げた主な公約は、一言でいえば、アルゼンチン経済の回復と安定でした。</p>



<p>そのために非常に高いインフレ率を抑制し、為替レートの安定を維持するために、財政支出のドラスティックな削減など一連の措置を講じてきました。インフレ率の低下などそれぞれの数字に変化が見られるものの、それに伴う「副作用」も明らかとなっています。</p>



<p>それらが今回の選挙結果にどれほどの影響を与えたかは推測の域を出ないところがありますが、少なからず影響していることは各種調査などからも示されていると言えます。</p>



<p>貧困率（人口比）についてですが、2024年第1四半期に過去最高の54.8%に達しました（同年前半期52.9％）。同年後半には38.1％まで減少しました。2025年第1四半期の貧困率は31.7%（推計値）となっています（アルゼンチン国家統計センサス局（INDEC）による正式発表は年2回）。</p>



<p>政府の人的資本省は、この減少に関して政府のインフレ抑制とマクロ経済の安定化政策によるものと説明しています。このように貧困率は減少しているものの、依然として国民の3分の1以上が貧困状態にあるのも事実です。</p>



<p>今年7月に世論調査機関の「スバン・コルドバ」が実施した調査によると、アルゼンチン人の50.3%が失業を恐れており、63.7%が生活の糧を得るのがますます困難になっていると回答しています。また、65.1%が過去6ヶ月間で経済状況が悪化したとも回答しています。他にも、多くの人にとって月々の支出が月末までに賄えなくなっているとの専門家の指摘もあります。</p>



<p>こうした生活苦の訴えに対して、ミレイ大統領は「もしそれが本当なら、（その人たちは）街頭で過ごさなければならず、そこは遺体でいっぱいになっているはず」（そんなことはないの意）と答えています。</p>



<p>マスメディアによると、「ブエノスアイレス州は国内で最も貧困が深刻な地域」であり、地元の産業も打撃を受けていると指摘しています。ミレイ氏が大統領に就任して以来、同州では民間部門の雇用が44,000も失われたとの報道もあります。</p>



<p>他にも、ドル高抑制のために、中央銀行が市中銀行に対して預金準備率の引き上げを課し、ペソの流通量の減少を図ったことで、金利が急上昇するなど、企業にとって資金調達コストの負担が大きくなっています。さらに家計のローン金利も上がっています。今回の選挙後には、ペソも株価も急落するなど市場は不安定な動きを続けています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）汚職疑惑の発覚</p>



<p>経済状況に続いて大きな影響を与えたのが、8月に発覚した汚職疑惑でした。</p>



<p>8月20日、ミレイ大統領の妹で大統領府長官のカリーナ・ミレイ氏が、国家障害者庁（ANDIS）の医薬品購入を巡る贈収賄疑惑に関与していたとされる一連の音声データがマスメディアやソーシャルメディアなどに流出しました。</p>



<p>流出した録音データには、ミレイ兄妹と最も親しい協力者の１人であり、この時障害者庁長官だったディエゴ・スパグヌーロ（Diego Spagnuolo）氏とされる人物の発言が記録されており、障害者用の医薬品調達に関して、製薬会社が契約維持のために資金提供を行い、カリーナ・ミレイ氏がキックバックによる賄賂（キックバック総額の３％程度）を受け取っていたとする内容が含まれていました（政権与党による組織的な関与の疑い）。またこの人物は、メッセンジャーアプリ「WhatsApps」でのカリーナ氏の全メッセージを保持しているとも証言しています。</p>



<p>この音声データの漏洩をきっかけとして、スパグヌーロ氏は解任され、司法当局が大規模な捜査に乗り出す事態となりました。またグレゴリオ・ダルボン弁護士がすぐに裁判所に告発状を提出しました（ダルボン氏は以前に正義党左派で元大統領のクリスティーナ・フェルナンデス氏の代理人を務めていました）。そうした背景もあり、ミレイ政権は、この汚職疑惑を否定した上で、「（野党勢力による）政治工作」によるものだと主張しています。</p>



<p>ミレイ大統領とその政権に対する信頼度には、今回の贈収賄疑惑が明らかになる前から陰りが見えていましたが、この疑惑が国民の信頼をさらに大きく損なう動きに拍車をかけたことは、選挙結果を見ても明らかだと言えます。</p>



<p>2023年の大統領選挙に勝利した際、ハビエル・ミレイ氏は、私腹を肥やすために国家とその資金を利用してきた役人などの「カースト」を終わらせると述べていたにもかかわらず、こうした事態を招いたことの政治的責任は避けられないと考えられます。</p>



<p>その上、「ラテンアメリカの現在」25年7月29日の記事でも触れましたが、議会内においても野党側の攻勢が強まっており、ミレイ大統領が推進してきた政策に対してブレーキがかかる状態になっています。今回の汚職疑惑の展開次第では、今後の政権運営に大きな支障をきたす可能性が出てきました。</p>



<p class="has-medium-font-size">（３）野党側の動き：中道左派のペロン主義勢力の統一</p>



<p>今回の州議会選挙で正義党系の左派が勝利した要因として、それぞれに違いがあるにもかかわらず、ペロン主義内の各勢力が統一して選挙を戦うことができたことが指摘されています。</p>



<p>具体的には、アクセル・キシロフ、セルヒオ・マッサ、マキシモ・キルチネルの3者が事前の話し合いで協力することで合意（7月9日）し、「フエルサ・パトリア」として今回の選挙戦を戦いました。</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />アクセル・キシロフ（Axel Kicillof）氏は、現職のブエノスアイレス州知事であり、クリスティーナ・キルチネル政権下で経済大臣を務めました。</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />セルヒオ・マッサ（Sergio Massa）氏は、アルベルト・フェルナンデス前政権下で経済大臣を務めました。2023年大統領選の決選投票でミレイ氏に敗北。クリスティーナ・キルチネル派とは一線を画しています。</p>



<p><img src="https://s.w.org/images/core/emoji/17.0.2/72x72/25aa.png" alt="▪" class="wp-smiley" style="height: 1em; max-height: 1em;" />マキシモ・キルチネル（Máximo Kirchner）氏は、アルゼンチンの元大統領ネストル・キルチネルとクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネルの息子であり、正義党員（現下院議員、ブエノスアイレス州正義党党首）です。</p>



<p>ブエノスアイレス州の州議会選挙は、従来は国政選挙と同時に行われてきましたが、今回はキシロフ州知事の判断によって国政選挙と切り離して実施した（2003年以来初めて）ことがペロン派の「勝利」につながったと言われています。</p>



<p>クリスティーナ・フェルナンデス氏が今回の選挙の分離実施に反対していたことや、キシロフ氏がペロン派の「刷新」を訴えていたこともあり、両者の相違は明白になっていました。今回の選挙結果により、キシロフ氏の影響力が強まり、メディアなどでは「2027年の大統領選に向けた有力左派候補」として注目を集めています。</p>



<p>※詳しい経緯は省略しますが、クリスティーナ・フェルナンデス氏については、今年6月10日、副大統領在任中の公共事業に関する汚職に関する訴訟で、最高裁が下級審の判決を支持する決定を下し、禁錮6年の判決が確定しました。また同月17日、裁判所は高齢などを理由に自宅軟禁とすることを許可しています。こうしたこともあり、最終的にはクリスティーナ・フェルナンデス氏がキシロフ氏の意向を受け入れざるを得なかったと言われています。</p>



<p>キシロフ氏は、選挙後に「投票箱が大統領に明確なメッセージを送った。公共事業の停止、年金削減、障害者支援や医療・教育・文化予算の削減は許されないというメッセージを。」と訴えました。</p>



<p>注目を集めている10月26日の国会選挙に向けて、今回と同じような統一した連合を全国レベルで維持・提示できるかどうかが中道左派勢力にとって大きなカギとなることは確かだと見られています。</p>



<p>2025年9月25日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/09/25/20/48/">アルゼンチン　州議会選挙での与党の敗北</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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		<title>ボリビア　8月大統領選挙の結果</title>
		<link>https://agenda-project.com/HTML5/2025/08/29/20/53/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[agenda]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 29 Aug 2025 11:53:35 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ラテンアメリカの現在]]></category>
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					<description><![CDATA[<p>ボリビアでは、ルイス・アルセ現大統領の任期満了に伴い、8月17日（日曜）、総選挙が行われました。総選挙では、正副大統領のほか、下院議員（130名）、上院議員（36名）が選出されます。大統領選挙については、１回目の投票で決 [&#8230;]</p>
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										<content:encoded><![CDATA[<p>ボリビアでは、ルイス・アルセ現大統領の任期満了に伴い、8月17日（日曜）、総選挙が行われました。総選挙では、正副大統領のほか、下院議員（130名）、上院議員（36名）が選出されます。大統領選挙については、１回目の投票で決まらなかった場合（※）は、上位2名による決戦投票が行われます。大統領の任期は、2025年から2030年まで（5年）となります。（大統領就任式は2025年11月8日）</p>



<p>※ボリビア憲法では、第１回投票で候補者が有効投票数の50％以上、または2位の候補者との差が10ポイント以上で、かつ40％以上の票を獲得した場合に大統領選挙に勝利できると定められています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（１）大統領選挙の結果─決戦投票へ</p>



<p>大統領選挙の状況に絞ってまとめてみます。大統領選挙は8名の候補者で争われました。最高選挙裁判所（TSE）の発表（予備的選挙結果：速報）によると、以下の結果となりました。</p>



<p>第１位　ロドリゴ・パス・ペレイラ（キリスト教民主党）　162万5882票（約32.14％）<br>第２位　ホルヘ・キロガ（自由同盟）　135万6370票（約26.81％）</p>



<p>投票率は78.55％（有権者総数：約750万人）</p>



<p>この結果により、中道政治の刷新を掲げるパス氏と、保守右派のキロガ氏の2名による決選投票が10月19日に行われることになりました。決戦投票が行われるのは、2009年にボリビアで決選投票制度が導入されてから初めてのことです。</p>



<p>ルイス・アルセ現大統領は、今回の選挙戦について、「我々は平和的かつ透明性のある選挙プロセスを確保するためにあらゆる努力を払った」とするコメントを出しました。</p>



<p>今回の選挙戦では大きな混乱が発生することなく、選挙結果の公表についてもスムーズになされたことは専門家からも評価されています。</p>



<p>事前の世論調査ではパス・ペレイラ氏が決戦投票に進むことは予想されておらず、同氏が第1位となったことは予想を「裏切る」ものでした。事前の予想では、3位に終わったサミュエル・ドリア・メディナ氏と2位につけたキロガ氏の争いと見られていました。</p>



<p>パス・ペレイラ氏は選挙後、支持者に向けて「この勝利を可能にしてくれたすべての人々に感謝します。私たちは、投票所に現れなかった人々や（略）声を上げることのできなかった人々の声を代弁する者です。ボリビアには無視されているものがあるのです」とアピールしました。</p>



<p>2位のキロガ氏はパス・ペレイラ氏の選挙運動を祝福しつつも次のように述べました。</p>



<p>「これからボリビアは永遠に自由になります。（略）私たちは民主主義への信頼を取り戻し、封鎖や妨害行為に抗い、投票の力で国を変えることができるという信念を取り戻しました。今日、ボリビアの民主主義は勝利しました」</p>



<p>両候補の違いについては、パス氏がより刷新的で穏健な人物像を示しているのに対して、キロガ氏は思想的に保守的な性格をより強く打ち出していることが指摘されています。</p>



<p>以下、両者の経歴と選挙戦の評価についてまとめておきます。</p>



<p>①ロドリゴ・パス・ペレイラ氏（57歳）</p>



<p>ハイメ・パス・サモラ元大統領（1989～1993年）の息子であり、2020年からタリハ県の上院議員を務めています。それ以前は2002年から2010年までは下院議員、2015年から2020年まではタリハ市長を務めた経験があります。</p>



<p>1964年のレネ・バリエントス将軍によるクーデター後、父親はボリビアを離れてヨーロッパに逃れました。パス氏はその亡命中にスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラで生まれ、政治家一家の中で育ちました（父親の出自からボリビア国籍を取得）。数年後にラテンアメリカに戻り、いくつかの諸国（コロンビア、ベネズエラ、チリ、アルゼンチン）を転々としました。</p>



<p>政治家一家に生まれ、こうした政治キャリアを持つにもかかわらず、今回の選挙戦では「いつもの顔ぶれ」とは違う候補に投票したいと考えている有権者に強くアピールしていました。</p>



<p>その上で、パス氏に支持が集まったのは、パス氏のこれまでの実績というよりも、副大統領候補であるエドマンド・ララ氏の人気によるところが大きいとも言われています。</p>



<p>ララ氏は元警察官で、警察内部の汚職疑惑を告発してソーシャルメディアでは人気がある人物として知られています。選挙でも「汚職との闘い」「市民の権利擁護」を強く訴え、これが多くの人の共感を得たと評価されています。</p>



<p>いずれにしてもパス陣営の「躍進」は、政権与党、既存の保守政党などに対する人々の不満を吸収する「受け皿」としてうまく機能した結果だと見られています。</p>



<p>②ホルヘ・キロガ氏（65歳）</p>



<p>米国の大学で学び、IBMのシステムエンジニアとしてのキャリアを歩んできました。その後、ボリビアに戻り、様々な公職に就きます（外務省の技術顧問、公共投資・国際協力担当副大臣）。</p>



<p>政治家としては、独裁者であったウーゴ・バンセル氏が創設した保守政党の民族民主行動党（ADN）に入党し、1997年には副大統領に選出されました。</p>



<p>2001年から1年間、バンセル大統領が健康上の理由で辞任した後に憲法上の規定により大統領の職に就きました。2005年の大統領選ではエボ・モラレス氏と争ったが敗北、2020年の大統領選では人気が低かったことから途中で撤退しています。</p>



<p>キロガ氏は自らについて、現政権与党の「社会主義運動」（MAS）に強硬な姿勢をとる経験豊富な政治家であると述べています。思想的・社会的には保守であり、経済的には新自由主義的と評価されています。専門家からは、そのことが穏健派やMASに幻滅して離れた有権者を引きつけるのに妨げになっていると見られています。</p>



<p class="has-medium-font-size">（２）約20年続いた左派政権の終焉─その要因</p>



<p>非左派の野党候補であるパス氏とキロガ氏の決選投票進出という今回の選挙結果は、2000年代以降のボリビア政治における歴史的な転換を示していると言えます。</p>



<p>エボ・モラレス氏が2005年の大統領選挙で初めて先住民出身の左派候補として勝利して、2006年に政権を担ってから現在に至るまでほぼ20年間続いてきた「社会主義運動」（MAS）による左派政権が「敗北した」からです。</p>



<p>この間、MASは、物議を醸した2019年の選挙を除き、第１回の投票で50％を超える得票率を獲得して勝利を果たしてきました。</p>



<p>※2019年選挙については、過去の配信記事「ボリビアの行方とパンデミック」（2020年5月11日）をご覧ください。</p>



<p>しかし今回、MASが擁立したエドゥアルド・デル・カスティージョ候補は15万9769票（3.16％）しか獲得できませんでした（全体では6位）。左派系の候補で１番得票が多かったのは、アンドロニコ・ロドリゲス候補で41万5611票（8.22％）でした（全体では4位）。</p>



<p>左派は今回の選挙に関しては「惨敗」を喫しました。それは左派に対する「懲罰的な」意味合いを持った抗議票の結果と言われています。</p>



<p>その理由は主に２つあります。１つは、ボリビア経済の悪化とその先行きが不透明であること、とくに庶民にとっては物価高に対する政府への不満です。もう１つはMASの内部対立と分裂に嫌気がさしていることです。</p>



<p>今回MASに関係する選挙運動は３つに分かれることになりました。</p>



<p>①当初はルイス・アルセ大統領が、MASの候補として再選を目指していましたが、投票に関する世論調査での評価があまりにも不人気であったことから、5月になって出馬を断念する意向を明らかにしました。その後継として指名されたのがデル・カスティージョ候補（36歳）でした。</p>



<p>デル・カスティージョ候補は弁護士でしたが、2020年11月に発足したルイス・アルセ政権の一員として内務大臣に任命されて職務を担ってきました（大臣に任命された時は32歳）。しかし立候補した後の世論調査でも同党への支持は思うようには伸びませんでした。</p>



<p>②アルセ大統領とMAS内で主導権を争って対立していたのが、エボ・モラレス元大統領（2006～2019年）でした。しかし2023年12月に憲法裁判所（TCP）が「無期限再選」は適用されないと宣言したことで、過去3期連続で政権を担ったモラレス氏が2025年の選挙に立候補することは事実上不可能となりました。</p>



<p>TCPは24年11月にも、連続か不連続かを問わず、任期は2期までで、3期目に延長することはできないとの判断を示していました。それにもかかわらず、今年2月にモラレス氏は今年の大統領選に立候補する考えを発表してMASを離党、3月末には新党「Estamos Volviendo Obedeciendo」を立ち上げました（但し選挙に出るには一定数の登録した党員数が必要）。時間的余裕がないために、モラレス氏は別の党からの立候補を模索していましたが、結局うまくいきませんでした。</p>



<p>その後、TCPは今年5月に同じ内容の裁定（2期を超える再選禁止）を明らかにしました。これにより、モラレス氏が大統領選挙に立候補することは完全に禁じられることになりました。</p>



<p>※モラレス氏はすでに3度（2006～2009年、2010～2014年、2015～2019年）政権を担っています。2009年に憲法改正が行われたので、新憲法の下では2度ということになります。</p>



<p>TCPの裁定に反発したモラレス氏は、結果的に今回の選挙についてはどの候補も支持せず、選挙の正当性に疑義を持たせようということで、無効票の獲得を目指すキャンペーンを展開しました。今回の無効票は100万4846票（19.86％）でした。この結果に対してモラレス氏は「私たちの抗議は聞き届けられました」とコメントしています。</p>



<p>③MASがアルセ大統領のグループとモラレス氏のグループの対立から分裂する中、両者から距離を置きつつ、左派勢力の第3極とも言うべき候補者が現れました。それが人民同盟から立候補したアンドロニコ・ロドリゲス現上院議員（36歳）でした。</p>



<p>ロドリゲス議員はMASに所属していましたが同党を離れて、5月に立候補を表明しました。人民同盟は３つの左派政党が大統領選挙を戦うために統一して今年4月に結成されました。</p>



<p>ロドリゲス氏は、モラレス氏と同じくコカ栽培生産農家の出身で、父親の影響もあり農民組合の会合に参加するなど組合の活動に従事してきました。そうしたこともあり、以前はモラレスの「後継者」とも見られていました。</p>



<p>しかしロドリゲス氏の立候補について、モラレス氏は「帝国の候補者」と呼んで批判していました。またモラレス派の議員も彼を「裏切者」として非難していました。</p>



<p>そうした声に対してロドリゲス氏は、「私はアルセ派の候補者でも右派、帝国の候補者でもない。私はより良いボリビア、平和と団結の中で生きたいと願うボリビアの候補者だ」と訴えていました。</p>



<p>「無効票や白票は中立的ではない。それは、我が国の資源を私有化し、大多数の人を排除し、ボリビアを見捨てた旧右派への便宜だ」としてモラレス氏のキャンペーンに反論していました。</p>



<p>同時にロドリゲス氏は、現在のボリビアの経済危機に対する責任はアルセ政権にあるとしてアルセ大統領も批判しています。</p>



<p>こうしたMASに代表される左派勢力の分裂と影響力の衰退が今回の結果に如実に表れていると言えます。</p>



<p>分裂したのは与党側だけではありませんでした。野党勢力の間でも昨年末の時点では候補者の一本化を図ることで合意していましたが、最終的に一本化の調整がうまくいかずに破綻して選挙戦を戦うことになりました。</p>



<p>選挙前の世論調査では、実業家のサミュエル・ドリア・メディナ氏（61歳）と前述のキロガ氏が20％台の支持率で争っていました（メディナ氏の方がやや優勢）。</p>



<p>メディナ氏は「統一同盟」から立候補しました。政治家のキャリアとしては、ハイメ・パス・サモラ政権（1989～1993年）の下で計画大臣を務めました。2005年、2009年、2014年には大統領選に出馬しましたが、いずれもエボ・モラレス氏に敗北しています。2020年の選挙では世論調査の結果がよくなかったため撤退しています。政治的な姿勢としては、キロガ氏よりも穏健派と見られているため、MASに幻滅した層からの支持を得られると見られていました。</p>



<p>今回の選挙では、メディナ氏は第3位で決戦投票には進めませんでした。選挙後の会見の中で、メディナ氏は、決選投票では第1位のロドリゴ・パス・ペレイラ氏を支持する考えを表明しています。</p>



<p>最後に、今回の選挙に大きな影響を与えた経済状況について簡単に触れておきます。</p>



<p>今回のMASの敗北は、MASの分裂もさることながら、「経済危機、インフレ、ガソリンを求める行列、そしてタイムリーに調整されなかった経済政策の結果」であるとの見方が一般的です。コロナ禍以降、ボリビア経済は非常に良くない状況にあります。</p>



<p>ボリビア国立統計研究所（INE）が2025年7月のボリビアのインフレ率を公表しました。それによると、2025年7月の消費者物価指数（CPI）は2024年と比較して25%もインフレとなっています。また今年1月から7月までの累計インフレ率は17%（前年同期比で14％の上昇）、2025年7月単月では1.20%（6月からはやや鈍化）となっています。</p>



<p>その要因ですが、これまでボリビア経済の好調を支えてきた天然ガスの輸出が減少していることにより、外貨（ドル、金）不足、自国通貨の価値下落が生じて、ドル高による持続的な物価上昇と、ディーゼル燃料およびガソリン不足を招いていると指摘されています。</p>



<p>そのような中で、市民が日々、食料品の値段をチェックしたり、ガソリンスタンドのWhatsAppグループ（LINEグループのようなもの）で、燃料がいつ入荷されるかをチェックすることに多くの時間を費やしていると報じられています。</p>



<p>こうした経済の危機的状況、「低成長（昨年のGDP成長率は0.7％）とインフレ」に対してアルセ政府が有効な対策を打ち出せていないことが、将来不安を高め、人々の怒りと不満を強めています。こうした状況が人々の投票行動に影響を与えることは選挙前から予想されていました。</p>



<p>第1位につけたパス氏（キリスト教民主党）は、MASの国家主導型の経済モデルに対して、「経済は国家のものではなく、人々のものだ」と言って問題視するとともに、キロガ氏のエリート主導の新自由主義政策も疑問視しています。その中で、パス氏は自らの立場を「第三の道」として、「少数者のためではない、すべての人のための資本主義」を掲げています。</p>



<p>いずれにしても、次の政権としては、この危機にあるボリビア経済と人々の生活基盤をどのように立て直していくのか、その手腕が問われることになります。</p>



<p>2025年8月29日　西尾幸治（アジェンダ編集員）<br>©2025アジェンダ・プロジェクト</p>The post <a href="https://agenda-project.com/HTML5/2025/08/29/20/53/">ボリビア　8月大統領選挙の結果</a> first appeared on <a href="https://agenda-project.com/HTML5">アジェンダ・プロジェクト</a>.]]></content:encoded>
					
		
		
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