アジェンダ第80号(2023年春号)

¥660

特集 STOP! 原発・気候危機Ⅱ

説明

社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2023年春号です。

岸田政権は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)を掲げて「原発回帰」の姿勢を鮮明に打ち出しました。これは甚大な犠牲の上に得たはずの、東電福島第一原発事故の教訓を捨て去る暴挙に他なりません。
今号では、日本の原発について、汚染水の海洋放出を強行しようとしている福島第一原発の廃炉作業の現状や、子ども脱被ばく裁判、福島・浜通りで進む「復興事業」=「イノベーション・コースト構想」の問題点を取り上げました。また竣工延期を26回もくり返す再処理工場はじめ青森県に集中する原子力施設の近況や、島根原発再稼働に反対する広島市民の運動を紹介しています。さらに気候危機の現状とこれを食い止めるための取り組みや、世界で急速に進む再生可能エネルギーの普及から取り残されている日本の現実についても取り上げました。そして、脱原発を進めることこそが、脱石炭火力と並ぶ最も有効な気候危機対策であることを明らかにしています。

※お詫びと訂正
飯田哲也論文「文明史的なエネルギー大転換から取り残される日本〜反転の突破口は地域からの挑戦」において、誤解を招く表現がありましたので、下記のように訂正いたします。大変申し訳ありません。(2023年4月15日)
・本文P34下段6行目
「ドイツが脱原発を延長しない理由は三つ。」→「ドイツが脱原発を延期しない理由は三つ。」

【特集 STOP! 原発・気候危機Ⅱ】

グラビア  民意を無視した女川原発2号機の再稼働を許さない!  舘脇章宏
コラム   ウクライナ戦争1年とG7広島サミット

<特集>
・松久保肇(原子力資料情報室・事務局長)
「政府のGX=原発活用方針の誤り」

・田浦健朗(気候ネットワーク事務局長)
「深刻化する気候危機にどう取り組むか」

・<資料> 世界の主な異常気象と被害(2021~2022)

・飯田哲也(環境エネルギー政策研究所 所長)
「文明史的なエネルギー大転換から取り残される日本〜反転の突破口は地域からの挑戦」

・伴英幸(原子力資料情報室共同代表)
「見通しの立たない福島第一原発の廃炉作業」

・和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)
「福島で何が起きているのか  イノベーション・コースト構想のまやかし」

・水戸喜世子(子ども脱被ばく裁判の会 共同代表)
「もうこれ以上被ばくさせるな!「子ども脱被ばく裁判」 「子ども人権裁判」部分の判決を受けて」

・山田清彦(核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団 事務局長)
「青森県の原子力施設の近況」

・溝田一成(島根原発再稼働とめよう連絡会)
「広島から島根原発再稼働とめよう行動」

・レポート  福島原発被ばく労災損害賠償裁判に参加して(7)
・レポート  チェルノブイリ・フクシマ京都の集い フクシマからの訴え
・レポート  司法の責任とは何か―私が原発を止めた理由 樋口英明元裁判長 京大講演会

<特集外>
・寄稿  青柳純一(金起林記念会共同代表)
「韓国市民社会と学びあう日本市民(4) ウクライナ戦争一年、東アジアを思う」

<連載>
・康玲子  時代の曲がり角で 第68回 「脱原発の誓いを新たに」
・舘明子(アジェンダ会員)  アジェンダ的 つれづれ 気まま(6)
・コミックアジェンダ  第43回  異世界猫と不機嫌な魔女

2023年3月15日発行 1冊定価660円(本体600円+税10%)

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