アジェンダ第87号(2024年冬号)

¥660

特集  もう原発を終わらせよう

説明

社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2024年冬号です。

 2024年10月、東日本大震災の被災原発である東北電力女川原発2号機が、震災以来、東日本で初めて再稼働し、続いて12月には中国電力島根原発2号機も再稼働が強行されました。いずれも構造的欠陥が指摘されている、事故を起こした福島第一と同じGE製で、沸騰水型の原子炉です。また国際的にも、生成AIの普及に伴う急速な電力需要の拡大傾向から、グーグルやマイクロソフトなどによる「原発回帰」の動きが広がりつつあるように見えます。しかし、半世紀も前に設計された原発はすでに「時代遅れ」な代物に過ぎません。長年、原発が抱え続けて来た致命的な問題は、結局今日まで、何一つ解決していないからです。
 今号で取り上げた問題の第1は、24年元日に起きた能登半島地震に見るように、「地震列島」の日本で地震に関する十分な知見もないままに建設されてきた原発がいかに危険であるか、さらに避難計画も全く実効性がないということです。第2に、甲状腺がんに苦しみ裁判に立ち上がった福島の若者の訴えを紹介し、加えて近年海外での大規模疫学調査が明らかにした低線量被ばくの危険性です。第3に福島第一事故の収束作業は遅々として進んでいないこと、第4に六ヶ所再処理工場が竣工しない中、使用済み核燃料ほか「核のごみ」は行き場を失っていることです。
 今号では致命的と言えるこれらの問題を端的に指摘・解説し、「もう原発を終わらせる」ことを呼びかけています。

【特集  もう原発を終わらせよう】

グラビア   能登半島地震は警告する ― 志賀原発を即時廃炉に! ―   北野進
コラム    AIと原発推進

<特集>
・白石 草(Our Planet-TV 代表理事)
「小児甲状腺がん患者の現実」

・北野 進(「志賀原発を廃炉に!訴訟」原告団長)
「原発反対、能登での闘い」

・上澤 千尋(原子力資料情報室)
「福島第一原発事故の解体撤去作業をめぐって」

・山田 清彦(核燃サイクル阻止!1万人訴訟原告団事務局長)
「日本を滅ぼす再処理工場の重大問題」

・レポート  「動かすな!女川原発 11・2全国集会」

・インタビュー  芦原康江さん(島根原発2号機差止訴訟原告団長)
「島根原発2号機再稼働を許さない!」

・末田 一秀(関電株主代表訴訟原告)
「追い込まれた「原発リーダー」関電」

・哲野 イサク 他(伊方原発広島裁判事務局)
「伊方原発の危険と広島裁判の今後の展望」

・建部 暹(ヒバク反対キャンペーン代表)
「大規模疫学調査で低線量被ばくの危険性が明らかに」

・インタビュー  進藤天真さん(気候/環境アクティビスト、学生) 
「安心して声を上げられる気候運動をローカルで展開していくためには。」 

・解説  「COP29」
・レポート  「第13回 さようなら原発1000人集会」
・レポート  「原発・核燃からの撤退を!南海トラフ巨大地震が来る前に 24関西集会」

・<寄稿> 青柳純一(金起林記念会共同代表) 「韓国市民社会と学びあう日本市民(10) 『“平和社会” への道』と沖縄 ―「朝鮮停戦体制」の終末期を生きる②」 <連載> ・康玲子  「時代の曲がり角で 第75回 今、人権を、核廃絶を」 ・舘明子  「アジェンダ的 つれづれ 気まま(12)」 ・コミックアジェンダ  『ガールクラッシュ』 作:タヤマ碧    挿絵  姜花瑛ほか 2024年12月25日発行 1冊定価660円(本体600円+税10%) > 雑誌アジェンダのバックナンバーを見る
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特集トピック

エネルギー, 原発

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