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コロナ禍のキューバ社会

はじめに

 キューバ国内で新型コロナウイルス感染者が確認されてから6か月が過ぎました。政府の対策もあり6月下旬に一旦は感染拡大が抑制され、人との物理的距離やマスクの着用など、一定の公衆衛生上の措置を守りながら徐々に経済活動を再開し、日常生活が戻りつつありました。

 しかしその後、地域によって差があるものの、再び感染の拡大局面へと後戻りする状況になっています。また、日常生活ではモノ不足による商品の買占め、転売行為が目立っていて、社会全体を蝕んでいます。今回のレポートではこうした点に焦点を当てながら「コロナ禍のキューバ社会」について考えていきたいと思います。

▪現在の感染状況(9月13日現在 公共保健省のデータより)
累計感染者数(4726人) 死者数(108人) 致死率2.28%
9月13日の新規感染者数(31人) 同日のPCR検査数(7380件)
累計PCR検査数(49万2527件) 陽性率0.96%
9月13日時点での入院感染者数(576人) うち、重篤(12人) 危篤(5人)
累計の無症状感染者数(2775人) 感染者全体に対する割合(58.7%)

(両方とも公共保健省のデータより筆者作成)