アジェンダ第90号(2025年秋号)

¥770

特集  戦争する世界と揺らぐ「民主主義」

説明

社会問題を考える総合雑誌「アジェンダ」2025年秋号です。

 いま世界的な規模で「民主主義」の理念が後退し、国家による軍事力行使(戦争)が正当化・強行され、人々への暴力・抑圧が深刻となっています。これまでも世界の多くの地域では、米国をはじめ大国による武力行使が強行され、あるいは軍事独裁政権が民衆を抑圧する体制が存続してきました。しかしそれらは「民主主義の理念に反するもの」として批判の対象となり、実質的な「民主主義」を発展させ、戦争を制限・禁止していこうという理念は共有される方向にあったと思います。ところが近年、ロシアやイスラエルに端的なように、その歩みが逆転し、「民主主義」の理念の共有そのものが危うくなってきています。
 差別と分断があおられ、社会の対立が深まる背景には、資本主義の新自由主義的グローバリゼーションによって各国で一気に広がった格差と貧困が根底にあること、巨大IT企業が私たちの生活のすみずみまで猛烈なスピードで浸透してきたこと、SNSの普及などが挙げられます。
 今号では、こうした現在の戦争と「民主主義」をめぐる国内外の状況について特集しました。排外主義を競ってあおるような結果となった参院選が浮き彫りにした日本の現状のほか、トランプ政権下の米国や、ドイツについても取り上げました。資本が暴走を始めた世界にあって、これに抗う世界各地の闘いも紹介しています。
 破局的な未来を避け、平和な社会を築くために私たち一人ひとりがやるべきことは何か、考えます。

【特集  戦争する世界と揺らぐ「民主主義」】

グラビア  「演習場のどまん中」から60年続く反戦の声~矢臼別平和資料館を訪ねて~
コラム   長生炭鉱 遺骨見つかる!

<特集>
・インタビュー  佐々木寛さん(新潟国際情報大学教授)
「グローバリズムがもたらした分断と排外主義 市民の手で「信じられる未来像」を描こう」

・石橋学(神奈川新聞社川崎支局編集委員)
「包括的な人種差別撤廃法の必要性―極右参政党とヘイト政治を封じるために―」

・インタビュー  山本みはぎさん(不戦へのネットワーク)
「日本の侵略戦争に被害者がいたことへの想像力を持って、「武器を作るな、配備するな、輸出するな」の声を上げよう」

・三牧聖子(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授)
「トランプ2.0と民主主義、平和の行方」

・木戸衛一(大阪大学招へい教授)
「〈反・反ユダヤ主義〉というドイツの宿痾」

・インタビュー 内田聖子さん(NPO法人アジア太平洋資料センター〈PARC〉共同代表)
「人権や民主主義に貢献する技術を追求する営みにしか答えはない」

・インタビュー  岸 栄佑さん(ゲストハウス「WIND VILLA」オーナー)
「「宣誓書」は戦争犯罪に加担しないための意思表示です」

・レポート  「「笹の墓標強制労働博物館」と「矢臼別平和資料館」」
・レポート  「祝園弾薬庫増設工事 「住民説明会」と着工抗議行動」
・書評 『現代民主主義 指導者論から熟議、ポピュリズムまで』(山本 圭 著)
・書評 『抵抗権と人権の思想史  欧米型と天皇型の攻防』(森島 豊 著)

・前田朗(朝鮮大学校法律学科講師)
「取調拒否権が刑事裁判を変える―冤罪防止のための黙秘権保障」

・特集解題

<特集外>
・寄稿  青柳 純一(金起林記念会共同代表)
「韓国市民社会と学びあう日本市民(13) 韓国・大統領選挙と参院選を終えて―〝日韓パートナー時代〟 の開幕」

・映画評  「長崎ー閃光の影でー」

<連載>
・康玲子  「時代の曲がり角で 第78回  共に生きる私たちに」
・舘明子  「アジェンダ的 つれづれ 気まま(15)」
・コミックアジェンダ  「ダーウィン事変 (作:うめざわしゅん)」

挿絵 姜花瑛ほか

2025年9月25日発行 1冊定価770円(本体700円+税10%)
※前号から定価を770円(10%税込)に改定しています。よろしくお願いいたします。

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書籍の種類

雑誌アジェンダ

特集トピック

レイシズム, 民主主義, 戦争

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