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キューバの労働事情(賃金編)

はじめに

 前回は「キューバの労働事情(就労編)」でしたが、今回はその続き「賃金編」です。ここでも国家情報統計局の統計と国営メディア「クーバデバテ(Cubadebate)」(「キューバ討論」という意味)の記事を見ながら進めていきたいと思います。

1.キューバの平均賃金について

 昨年(2019年)、キューバの平均賃金(月額)は102ペソ増加して、879ペソとなりました。このアップは最近5年間で最も大きな上昇となっています。

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キューバの労働事情(就労編)

はじめに

 前回の記事(コロナ禍のキューバ社会、2020年9月16日)において、モノ不足の中、買占めと転売が横行していること、その背景には不十分な所得や二重通貨制度といった問題があることを書きました。

 そこで今回から3回に分けて、キューバの労働者をめぐる状況(就労と賃金)、二重通貨問題について取り上げてみたいと思います。今回は「キューバの労働事情(就労編)」です。

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コロナ禍のキューバ社会

はじめに

 キューバ国内で新型コロナウイルス感染者が確認されてから6か月が過ぎました。政府の対策もあり6月下旬に一旦は感染拡大が抑制され、人との物理的距離やマスクの着用など、一定の公衆衛生上の措置を守りながら徐々に経済活動を再開し、日常生活が戻りつつありました。

 しかしその後、地域によって差があるものの、再び感染の拡大局面へと後戻りする状況になっています。また、日常生活ではモノ不足による商品の買占め、転売行為が目立っていて、社会全体を蝕んでいます。今回のレポートではこうした点に焦点を当てながら「コロナ禍のキューバ社会」について考えていきたいと思います。

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コロナ禍、債務問題に苦しむアルゼンチン

 コロナ禍にある今年5月、アルゼンチンは史上9回目のデフォルト(債務不履行)状態に至りました。これについてはすでに日本のメディアでもいろいろと報道されています。
 なぜアルゼンチンが新たにデフォルトになったのか、それから脱却するためにどのようなことが行われているのか、債務支払いを拒否すべきと訴える社会運動の主張も含めて、最近のアルゼンチンの債務問題をめぐる動きをまとめてみました。

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コロナ禍のラテンアメリカ・カリブ地域

 今回は、コロナ禍のラテンアメリカ・カリブ地域の経済状況、取り組むべき課題は何かについて、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(CEPAL)の報告を通じて概観します。

(1)感染拡大が続くラテンアメリカ

 ラテンアメリカ地域では、新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、「エピセンター(震源地)」とも言われています。感染者数の多い世界10か国の中に次の5か国が入っています。(米ジョンズ・ホプキンス大学調べ。8月18八日時点)

・ブラジル  累計感染者数(335万9570) 死者数(10万8536)
・ペルー   累計感染者数(53万5946) 死者数(2万6281)
・メキシコ  累計感染者数(52万5733) 死者数(5万7023)
・コロンビア 累計感染者数(47万6660) 死者数(1万5372)
・チリ    累計感染者数(38万7502) 死者数(1万513)

(2)ラテンアメリカの経済状況

 パンデミック(WHOが宣言したのが3月11日)以降、国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会が同地域の経済状況についての報告を定期的に公表していますが、ここでは2つの報告を紹介します。